国連のゼイド人権高等弁務官は、フィリピンのドゥテルテ大統領がダバオ市長時代に3人を殺害したとする事件や、大統領の麻薬取り締まり作戦での全ての殺害について、捜査に着手するようフィリピン当局に求めた。

 ドゥテルテ大統領は先週、ビジネスリーダーらとの会合で、ダバオ市長として町中をパトロールし、「個人的に」犯罪者を殺害したと発言。その後、誘拐に関与していた3人を1980年代後半に殺害したと認めた。

 ゼイド氏は「フィリピンの司法当局は、法の順守と司法権の独立を示す必要がある」とし、「大統領が言及した殺人は、生存権や適正な手続、公正な裁判などといった国際法に違反する」と声明で述べた。

 フィリピンのドゥテルテ大統領派の議員らは、大統領在任中は訴追されず、就任前の行動について捜査されることはないと指摘。「当時のレイラ・デリマ法相が事件を捜査したが、何も立件できなかった」とロドルフォ・ファリナス議員は述べた。

 フィリピンでは、ドゥテルテ氏が7月に大統領に就任して以来、警察の麻薬取り締まり作戦で2000人以上が殺害されたほか、3000人が捜査過程で死亡している。

[マニラ 21日 ロイター]




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