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さくらインターネット、テックビューロ、アララの3社が共同で実用を想定した大規模な電子マネー勘定システムにおけるクラウド上でのブロックチェーン適用実験を実施。その成果を20日、発表した。

ブロックチェーン適用実験は、テックビューロの「mijin」の次期バージョンであるCatapult(カタパルト)を用いた勘定システムをさくらインターネットの「さくらのクラウド」の東京リージョンで構築。各種試験は電子マネー管理やポイント管理などのカード事業やデータセキュリティ、AR/VR事業など最新テクノロジーを手がけるアララが行っている。実用を想定し大量のトランザクションを、ピーク時に1時間当たり1,080万人の利用を想定したブロックチェーンで、平均秒間3085.77件、最大4,142件の取引処理を安定して行うことができた、としている。

実験環境・手順の詳細は以下の通り。

実験環境

・32GB RAM、8コアのノード用サーバー3台(1台あたり月間51,300円)
・128GB RAM、12コアのトランザクション発生シミュレーション用サーバー2台
・ブロックチェーンのネットワークにかかるコストは、月間合計153,900円

実験手順の詳細

・1ヶ月間以上プライベートクラウドにて実験していた環境を「さくらのクラウド」に移植。
・1リージョンでの利用を前提として、ブロックタイム15秒でノード3台のブロックチェーンを構成。
・ピーク時間における1時間あたりの利用を1,080万人として、mijinに1,080万アカウントを用意し、それぞれに1マイクロから1,080万マイクロトークンを昇順に残高として持たせる。
・大量のトランザクションを発生させるプログラムを作成し、ピーク時間を模して1時間の間1,080万アカウントから3つのノードに対して連続的に残高全ての支払いリクエストを送信。
・障害実験として、上記の処理中にノード3台のうち2台についてmijinを6分間停止し、その間は稼働する残りの1台に支払いリクエストを全て送信。(約3分後に復旧と再同期が完了)
・送信後、送信先アドレスのトークン残高を確認(1マイクロから1,080万マイクロの合計に一致)。
・一定期間の稼働後に全ノードのデータを照合し、整合性を確認。
・なおコンセンサスアルゴリズムには、対応する複数のものからmijin POSを使用。

同社では、今回の実験により、mijinのブロックチェーンシステムが電子マネー勘定システムとしても十分機能することが実証できたとして、今後、対改ざん性試験や対攻撃性試験などの追加実験を行いその結果も含め2017年2月までに実験のレポートを公開する予定。

今回の実験の結果は、3社が加盟する日本最大のブロックチェーン業界団体「ブロックチェーン推進協会BCCC」で共有され今後の共同研究に生かされる。

(竹中貴一)