広汎性発達障害(PDD)とは? 特徴や症状‐何歳から診断できる?
脳の障害である広汎性(こうはんせい)発達障害。いちはやく気づくことで、その人の特性を生かした環境作りや、苦手なことへの対処法を身につけるなどして、生活上で困難なことを解消できます。症状の特徴や診断方法をまとめました。
コミュニケーション、対人関係が苦手
なかなか判別が難しい発達障害ですが、現在では大きく3つのグループに分類されています。それが「広汎性発達障害」「注意欠陥・多動性障害」「学習障害」です。広汎性発達障害には、自閉症、アスペルガー症候群、レット症候群、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害が含まれます。また、広汎性発達障害のうち、知的障害を伴わないものを高機能広汎性発達障害と言います。

広汎性発達障害には、3つの特徴があります。
一つ目は、コミュニケーションが困難ということ。人から言われたことをそのままダイレクトに受け取るため、冗談が通じない、会話が苦手、オウム返しといったことがみられます。
二つ目は、対人関係をスムーズに築くことができないこと。相手との距離感や空気を読むのが苦手で、相手にまったく関心を持たなかったり、逆に積極的に関わりすぎることもあります。相手が傷つくことを何気なく言ってしまうため、孤立してしまうこともあります。
三つ目は、こだわりが強く、新しい環境での適応能力が低いこと。自分のルールや順番にこだわりがありため、臨機応変な対応ができません。そのため、初めて体験することや、自分の興味のないことに対応するのがとても難しいのです。
地域のセンターに相談することも可能
広汎性発達障害の診断には、専門機関や医療機関での総合的な検査が必要です。診断基準に基づいたテストや、生活スタイル、生まれ育った環境や困難などについての本人への質問などにより、総合的に判断されます。

子供の場合は、専門外来がある小児科や脳神経小児科、児童精神科を受診します。18歳以上の場合は、精神科や心療内科で診断されます。ただし、残念ながら広汎性発達障害を診断できる専門の医療機関は多くありません。子供の場合は、地域の保険センター、子育て支援センター、児童発達支援事業所など、18歳以上の場合は、発達障害者支援センター、障害者就業・生活支援センター、相談支援事業者などに相談してみましょう。自宅から遠い場合は施設により、電話で相談にのってくれるところもあります。

広汎性発達障害は、見た目から判断するのはとても難しく、大人になってから気づくケースもあります。こういった人のなかには、壁にぶつかるたびに自信をなくしたり、同僚やクラスメイトからきつい言葉を言われるなど辛い経験を持つ人もあります。自分のせいではなく障害と本人も理解できれば、心も負担が軽くなります。早めに障害に気づき、対応策を練ることで、困難なことにぶつかるケースも少なくなるのです。早めに障害を理解すると、二次障害にあたるうつ病や精神障害の予防もできるという利点もあります。

広汎性発達障害の人のなかでも、自分の特性を生かして社会生活を送っている人がたくさんいます。その人らしく生きるための環境を整えるためにも、早期の診断が重要になってくるのです。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと