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てんかん患者に「発作の引き金になるような画像を送りつける」という悪質な攻撃がTwitter上で行われていたことが発覚しました。インターネット経由で発作を起こさせるという不可解な事案ですが、その仕組みはかつて話題になった「ポケモンショック」と同様のものです。

Tweet with flashing images sent to epileptic writer - BBC News

http://www.bbc.com/news/technology-38365859



海外ニュースサイトのVanity FairやNewsweekで活躍しているライターのカート・エイフェンワルト氏(@kurteichenwald)が、高速で点滅する画像付きのツイートを受け取ったのち、てんかんの発作を起こしたことを明かしました。

エイフェンワルト氏は過去に「インターネット上でどのような攻撃を受けてきたか」をまとめた記事をNewsweekで掲載しており、今回の出来事もエイフェンワルト氏を狙った悪質な行為であると考えられており、この出来事は既に警察に報告されているそうです。

エイフェンワルト氏は自身のTwitterアカウントで「昨夜に2度、私がてんかんを患っていると知る何者かがフラッシュのようにチカチカするものをツイートで送りつけてきて……私は発作を起こしました」と語っています。さらに、もしも訴訟を起こせばTwitter側に情報開示させ、誰がてんかんの発作を引き起こすようなツイートを投稿してきたのか調査することもできる、としています。



イギリスを本拠地とするてんかん患者のための団体であるEpilepsy Actionの代表取締役補佐を務めるサイモン・ウィグルスワース氏は、「誰かの発作を故意に起こそうとするような人がいることにぞっとします。発作が起こると苦しいだけでなく、けがの原因となったり、最悪の場合は死に至るケースもあります」と語っています。

ウィグルスワース氏によると、今回のケースはてんかんの一種である光過敏性発作を応用したもので、この発作は光刺激や光の点滅により起こるものだそうです。光過敏性発作といえば有名なのが1997年に日本で起きた「ポケモンショック」で、これと同じようなストロボやフラッシュの多い画像をエイフェンワルト氏はツイートで送りつけられ、これを偶然目にしてしまいてんかんの発作が起きてしまったというわけ。なお、ウィグルスワース氏は「もしもこの行為がイギリスで行われていたなら法律違反になっていただろう」とツイートが悪質なものであると批判しています。



アストン大学の臨床神経生理学および神経精神病学の教授であるステファノ・セリ氏によれば、「光強度もしくは輝度の急な変化により、光過敏性発作が起こります。1秒間に15〜25回ほど連続でフラッシュする場合、最も敏感に反応します」とのことで、さらに「技術的にこれを引き起こすことは可能です」とも述べています。加えて、「近年のLEDディスプレイは昔のものよりも刺激が少ないです。よって、(今回エイフェンワルト氏に送られてきた画像は)発作を引き起こすように緻密にデザインされたものだろう」と、ただのイタズラ以上の悪質な行為であると批判しています。

エイフェンワルト氏は大統領選挙期間に次期大統領であるドナルド・トランプ氏を何度も批判しており、てんかん発作を起こしたのちに、トランプ氏の熱烈な支持者から状況を嘲笑するようなツイートも送られてきたそうです。

なお、セリ氏はてんかん患者に「見知らぬ人から送られてきた画像をむやみに開かないこと」と「画像を開く際は十分に明るくした場所で行うこと」を推奨しています。