19日、中国の金関連情報サイト・匯金網は「レアアース戦争、中国は空っぽになるまで採掘しても利益を得られず、日本は大きな利益を生み出している」と題したコラムを掲載し、長年に渡るレアアースをめぐる日中の戦いについて伝えた。写真はレアアースの採掘場。

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2016年12月19日、中国の金関連情報サイト・匯金網は「レアアース戦争、中国は空っぽになるまで採掘しても利益を得られず、日本は大きな利益を生み出している」と題したコラムを掲載し、長年に渡るレアアースをめぐる日中の戦いについて伝えた。

レアアースは現代のハイテク機器には欠かせない存在で、中国は世界最大のレアアース産出国だが、他国が関連の技術を独占していたこともあり、70年代まで中国の採掘技術は時代遅れだった。

その後“レアアースの父”と呼ばれる徐光憲(シュー・グアンシエン)氏が米国で学んだ知識を基に製錬コストや時間を大幅に短縮させたが、技術面での進歩により、採掘量は一気に増加。中国のレアアース産出量は一時世界の1年の消費量の9割を占めていたが、利益率が1%に満たず、国の補助金を差し引くと赤字になるケースも確認された。徐氏は、「1995〜2005年の10年間、中国は高純度のレアアースを低価格で輸出したことにより、少なくとも55億ドル(約6500億円)の損失が出ており、日本や韓国がこの期間に購入したレアアースは20年間の消費量に相当する」と試算している。

中国はレアアースの大規模な採掘により土壌汚染といった環境破壊が深刻化し、政府は輸出量を制限し輸出関税を引き上げ、レアアースの単価が高騰。これを受け日本や米国は世界貿易機関(WTO)に訴え、中国は輸出量の制限を取り下げざるを得なくなった。さらに日本は豊富な貯蓄量を運用し中国への依存度を下げ始めた。加えて、高い利益を出す一方で、日本はレアアース関連設備の対中輸出を制限し、技術的な優位を確保している。

なぜ日本は中国のレアアース輸出量に敏感なのか、それは日本が大きな利益を得ているからに他ならない。日本はレアアースを国内で加工することで大きな利益を生み出している。中国のレアアース関連サイトのデータによると、2016年の上半期5カ月間で、日本がレアアースを加工し輸出した単価はレアアースの輸入単価の11倍以上となった。単純に輸出量を調整したのでは現状の局面を改善することはできなくなっている。

こうした中、中国国内の6大関連企業が協力し、採掘から製錬、応用など関連分野の改革を進めている。中国の対応に改善が期待されるが、忘れてはいけないのが、過去数十年間、中国以外の産出国が産出量を最小限に抑えており、依然多くの資源が眠っているという現実だ。このまま中国が低価格でレアアースを大量に輸出すると、将来豊富なレアアース資源を有していた中国が他国からレアアースを買う事態にまで発展する可能性もある。(翻訳・編集/内山)