韓国で、南北統一を積極的に望まない層が増加していることが、最近の調査で明らかになった。

韓国統一研究院のパク・チュファ氏は、今年6月に韓国人1000人を対象にして「朝鮮半島の統一」に関する意識調査を行なった。

調査の結果、回答者の中で最も多かったのは「南北朝鮮が平和裏に共存できるならば、分断が固定化されても反対しない」の34%だった。一方、「朝鮮半島は統一されるべき」とする人は33%で、「統一に後ろ向きな人」とほぼ拮抗している。

「分断が固定化されても反対しない」と答えたうち、年齢別に見ると20代が55%で最も多く、30代は42%、40代は31%、50代は25%、60代は19%で、年齢が低いほど統一に否定的な考えを持っている。また、学歴と所得が高く、政治思想的に中道の人が、最も統一に後ろ向きであることも明らかになった。

パク氏は、就職問題など現実の不安定要素を多く抱える若い世代は、統一という新たな不安定要素を嫌うからだろうと見ている。

統一研究院のイ・サンシン企画調整室企画部長も、今年6月に韓国人1005人に、統一に関する意識調査を行なったところ、北朝鮮を「協力の対象とも、敵対の対象とも思わない」と考える「孤立主義」が31.1%で最も多かったという。

「協力の対象とも、敵対の対象とも思わない」という答えは、2014年は19%、2015年は20%だったのが、相次ぐ核実験などで、「北朝鮮とは関わり合いになりたくない」と考える人が増加したものと思われる。

一方、北朝鮮と「必要に応じて協力、敵対する」という「実用主義」が30.1%、「協力には反対し、敵対すべき」と考える「現実主義」が21.2%、「対決ではなく協力すべき」と考える人は17.6%に過ぎなかった。これは、「敵対か協力か」という従来の保守対リベラルの二項対立的な統一観が力を失いつつあることを示している。

この結果についてソウル在住の30代男性は、デイリーNKジャパンの取材に「そもそも北朝鮮に興味を持ったことすらない。同じ民族ということ以外に何の共通点もない」「仲の良い隣国同士になるのがめんどくさくなくていい」と述べた。