おじいさんが暗闇から殺しにやってくる…

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 強盗に入った若者たちが家の主である盲目の老人から狩られる恐怖を描いたホラー/スリラー映画『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレス監督が、『アバター』のスティーヴン・ラング演じるその老人や本作で目指したもの、そして観客が一番盛り上がるというシーンについて語った。

 本作は低予算の作品ながら、クオリティーの高さで全米ボックスオフィスランキング2週連続ナンバーワンを記録したヒット作。アルバレス監督は、いわゆる“家宅侵入物”とは反対の作品を作るというアイデアからスタートしたと明かす。「“家宅侵入物”だけど、強盗の視点なんだ。主人公の強盗は(盲目の老人から)簡単に盗めると思うけど、物語が進むにつれて、観客と同様にそれが大きな間違いだったことを知る」。

 そして「ストーリーテラーのゴールはいつだって観客を驚かせること」と語るアルバレス監督は、その言葉通り思いもかけないタイミングで登場人物たちを死なせていく。そのタイミングは、これまで観てきたハリウッドのホラー/スリラー映画の決まりきった展開と“真逆”のことをするように心がけて見つけていったのだという。

 寂れた通りに一人で住む元軍人の盲目の老人については、「彼はとてもシンプルなものを表している。フラストレーションだ。人生は不公平で、彼は悲劇に見舞われた。彼はもう人生が欲しいものを与えてくれるのを待たずに、自分で手に入れようとする。それはとてもシンプルな感情で、多くの人が理解することができると思う」と説明。「最初は盲目の老人に同情するだろうが、僕たちはどこまでがOKなのか、観客のモラルを試している。多くの人はついていけないだろうね(笑)。でも全員じゃない。あれを楽しむ人もいるよ(笑)」。

 ちなみに、観客が一番盛り上がるシーンは、ヒロイン(ジェーン・レヴィ)が老人の口にあるものを突っ込むシーンなのだそう。アルバレス監督は「彼女にはリベンジするだけの強さがあると思ったんだ。観客は彼女にそうしてほしいと思っていることに気付いていなくても、それが起きたら気に入って、彼はそれに値すると思ってしまう。あのシーンはいつでも、観客から一番大きなリアクションがあるよ」と笑っていた。同作は続編の制作も決まっている。(編集部・市川遥)

映画『ドント・ブリーズ』は公開中