ローストビーフ

写真拡大

働いているママにとって、夕飯づくりは戦場も同然。いかに素早く、効率よく、そして豪華そうに見せる(?)のがポイントだから、じっくりご飯を手間暇かけて作る時間はなかなか取れないという人も少なくないでしょう。

でも、そんな手間暇ご飯から、手間も暇もなくなったとしたら…?

そんな、ママたちの痒いところに手が届く調理法が、今静かなブームとなりつつある「低温調理」です。

通常、肉や魚を加熱する際、例えばフライパンや中華鍋の表面温度は、180〜250度まで上がっています。しかし、たんぱく質の凝固温度は50〜60度前後。実は、火を通すという意味では、そこまで高温である必要はないのです。フライパンなどで加熱すると、素材の外側と中心部で温度差が生まれてしまい、中までしっかり火を通そうと思うと外側がパサパサになってしまいます。

対し、低温調理は55〜80度を保ち続ける調理法。様々な方法がありますが、一定の温度のお湯の中に真空パックに入れた素材を入れておくだけという方法が一般的。ゆっくりじっくり加熱するから、肉や魚が硬くなり過ぎず、素材のうま味が外に逃げ出しにくいという特徴があります。(実際に作ってみたのが画像のローストビーフ。少々火が通り過ぎたかも…)

●低温調理専用の調理器具もある!

最近では、低温調理専用の調理器具も登場。Anovaの「PRECISION COOKER」もそのひとつで、あらかじめ加熱温度と加熱時間を設定できる筒状の機器を鍋内の水中にセット。すると、指定した時間中は指定した水温に保ってくれるという優れもの。これなら、温度をこまめに図る必要もなく、低温調理用の鍋はコンロから離れた場所に置いておけるから料理効率も上がる、というわけ。しかも、専用アプリもあって、スマホ上から機器を操作できるというから、なかなかの優れものです。

しかし、欠点が…2点。(1)国内販売していないので個人輸入しなければならない。(2)価格が179ドル+送料が別途にかかるためちょっとお高め。お金をかけずに低温調理を気軽に楽しむ方法はないものか、あれこれ調べてみると、どうやら炊飯器やポットで低温調理ができるみたい。炊飯器の場合は、内がまの中にお湯を張って保温モードを使うという方法。ポットは煮沸後保温状態が続くので、その熱を利用するというもの。レシピを調べてみると、真空パックに素材を入れて調理する方法と、直接投入する方法があるようで一概には言えないため、詳しく知りたい方は「炊飯器 低温調理」などで検索を…。

ただし、今流行中のノロウイルスやサルモレラ、病原大腸菌の予防には、もう少し高温で長時間加熱する必要があるのでご注意。炊飯器にドボンと入れておくだけで調理ができるなら、朝家に出る前に仕込んでおけば、帰宅したら出来上がっている…という手軽さもうれしいところ。上手に活用して、料理の手間を省略しながら、おいしいを手に入れちゃいましょう。

(文・団子坂ゆみ/考務店)