一生得する「保留しないで今決める」習慣3

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■A案かB案か? いつまでも決断できぬ人の心理

人生を歩んでいると、誰しも迷うことがあります。例えば、下記のような状況に直面し、「決められない」という経験をしたことはありませんか?

・今の会社から転職したいが、本当にいいのか?
・この人と結婚していいのか?
・A案とB案どっちにしようか……どちらも捨て難い
・○○さんには、注視しないといけない。でもどんな言い方をしたら伝わるか……
・プレミアムコースにするか、バリューコースにするか、お金はないけれど良いものを買ったほうがいい気がするし……
・誘われた飲み会に行くべきか、自分の趣味を優先すべきか

こうした状況のとき「すぐに行動できない」「つい、先延ばしにしてしまう」という悩みを抱く人は少なくありません。

では、なぜ行動できないのか?

結論から言うと、「決断」ができていないからです。つまり、迷った段階で「止まってしまう」ことが最大の問題ではないかと私は考えています。

行動するためには、決断が必要です。今回は、3つの「決める習慣」をご紹介します。

【1:なぜ、決められないのか?】

通常、私たちは、「行くか行かないか」「買うか買わないか」といった判断を頭でしてします。しかし、本当は違います。決断は、自分のカラダの「3つのパート」の共鳴によってなされているのです。

3つのうち、どれか1つでも共鳴していないと、決断はできません。

3つのパートとは、頭(理屈のレベル)と、心(感情のレベル)と、魂(価値観のレベル)。要するに、自分の中には3人の「決済権者」がいると考えてみてください。この3人が全員納得して、初めてGOとなります。

この3つの決済権者の持つ権力の大きさには違いがあります。

一番権限が大きいのが、魂です。私たちは自分の大切にしたい価値観や信念とずれたことをしたり、そういった類の人と付き合ったりするのは気が進みません。それは、魂レベルが拒否しているからです。

次に、権限が大きいのは感情です。楽しいか、楽しくないか。楽しくない、ワクワクしないものを、「〜すべき」と考えて感情をねじ伏せてもやっぱりうまくいきません。

最後は理性のレベル、つまり頭です。メリット・デメリットは何か、比較して何が違うのか、自分が求める条件との合致度はどれぐらいか、などと考えるパートです。ビジネスにおいてはこの思考プロセスが非常に重要となります。

■なぜ自分は躊躇するのか 書き出してみる

それでは3人の決定権者の特徴と対策を紹介したいと思います。

【1:理性のレベル 頭に聴く】

A案とB案どっちにしようか、どちらも捨て難い……。私も仕事上で何か判断を迫られるときは、躊躇することはしばしばあります。決断リスクが伴うので、それは自然ことだといえます。

このとき、合理的に決められる案件であれば、紙にA案・B案ぞれぞれの長所短所などを書く習慣をおすすめします。

冷静に俯瞰して物事を見るために方眼ノートのようなものに殴り書きでもいいので、頭の中にある「迷い」をそのまま書いてみましょう。

・迷っていること、躊躇していることをすべて書き出してみる
・上記を前に進めるための次の作業を考える
・A案とB案のメリット・デメリットを書き出す
・自分の判断基準を5つ書き出してみる
・案に総合点数をつけてみる。数値化すると思考が明確になっていく

ただ頭の中でモヤモヤ考えているよりも、混沌としたものを紙に書き出して見える化して1つ1つを精密に分析して考える方が、結果的にいい結論となるのではないでしょうか。困ったら紙に書く。紙の上で考える習慣を身につけてみてください。

■たかが飲み会されど飲み会 行くべきか迷う人の心理

【2:感情のレベル 心に聴く】

プライベートでのケースで考えてみましょう。

・ プレミアムコースにするか、バリューコースにするか(お金はないけれど良いものを買ったほうがいい気がする)
・誘われた飲み会に行くべきか、自分の趣味を優先すべきか

このような判断は頭で決めるよりも、心に聴くことが重要です。なぜなら、「どうすべきか?」ではなく「どうしたいか?」が最大の焦点だからです。

迷うとき、多くの人は頭のレベルで考えることに注力しがちです。このようなテーマを「どうすべきか」で考えると、ますます混迷します。なぜなら、明確な答えなどないからです。それよりも「どうしたいのか?」を心で感じてみることが大切なのです。

感情に問いかけるにはどうすればいいか。質問の仕方を変えてみましょう。

私は、自分自身に対しても、また習慣化コンサルティングのクライアントの皆さんに対しても、「〜すべきか?」と「〜したいか?」の両方を質問して、全身で感じることを提唱しています。こんな感じです。

最初に「〜すべきか?」の質問、頭のレベルで考えてみます。

・プレミアムコースとバリューコースのどちらにすべきですか?
→(結果)バリューコースです。なぜならば……◯◯というメリットがあるから。

・誘われた飲み会に行くべきか、自分の趣味を優先すべきか
→(結果)うーん、誘われた飲み会かな。なぜなら……会社での立場があるし、趣味は……。

一方、「〜したいか?」の質問ならどうか。感情(心)に問いかけてみます。

・プレミアムコースとバリューコースのどちらにしたいですか?
→(結果)プレミアムコースです(心で感じたことに従う)

・誘われた飲み会に行きたいのか、自分の趣味を優先したいのか。
→趣味のほうが優先順位は高い。会社の飲み会はつまらない(心で感じたことに従う)

こうやって両方の質問をして、結論を出してみるのですが、ここで私が強調したいのは、心はどっちを求めているか、どうしたいのか? ということです。これは一瞬で湧いてくる回答です。その回答に、理由や根拠は必要ありません。なぜなら、感じるものだから。

マーケティングの心理学で言われることは、「私たちがものを買うときには、ほとんど無意識に感情で決めて、頭で理由をつけているだけ」ということです。もともと、心で決めていることをいきなり頭で考えるとややこしくなるケースもあります。

おすすめは、まず、心の回答を聴く、そして頭で理屈づけをして納得することです。

■転職すべきか否か 自分に魂の声を聴く方法

【3:価値観のレベル 魂に聴く】

さて、聴くことが最も難しいのは、このレベルでしょう。

人生における大きな決断は、頭と心だけではなく、自分の中の奥深いところにある価値観や信念などに沿っていることが重要です。そのために魂の声を聴くのです。

例えば、次のような問題に直面したとき、決断リスクが巨大すぎて簡単に決められないでしょう。

・今の会社から転職したいが、本当にいいのか?
・この人と結婚していいのか?

では、魂の声を聴くとは具体的にどうすればいいか。普段からの下記のような自分との対話をすることが重要です。

・自分が人生で最も手に入れたいものは何か?
・大切にしたい価値観は何か?
・私はこの人と一緒にいて人生30年、幸せなイメージがわくのか?
・新しい仕事は自分の人生を豊かにしていくものになるだろうか?

魂の価値観や信念のレベルがはっきりしている人は、大きな決断が瞬時に下せるはずです。もちろん、頭や心がどう反応しているかを確認することも大事ですが、人生の大きな決断は魂のレベルでの決済が最大のポイントとなります。

普段から、自分との対話を深めていく習慣を持つことがいざという時に役に立ちます。

以上、決める習慣をご紹介しました。2016年の年の瀬、もし迷っていることがあれば、ぜひ「魂・心・頭」に聴く時間を設けてみてください。

(習慣化コンサルタント 古川武士=文)