納得できる裁判を

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「職権乱用」などで起訴された朴槿恵大統領の友人、崔順実被告の初公判がきのう19日(2016年12月)、にソウル地裁で開かれた。10月下旬に逮捕されてからほぼ50日ぶりに姿を見せた崔は、終始被告席でうつむいていた。裁判官は法廷内の撮影を許可し、被告の様子が克明に伝えられた。

この日の公判は審理の前の論点整理で、被告に出廷の義務はなかったが、きのうになって出廷の意向を伝えてきたという。韓国メディアは「潔白を演出するため」とみる。

弁護側は検察の捜査に「相当な人権侵害がある」と訴え、検察がこれを否定する一幕もあった。崔も「どんな罰でも受ける覚悟だったが、ドイツから戻った当日から未明まで取り調べを受けた」と述べ、裁判官が「起訴内容を認めないということか」聞くと、「はい」と答え、朴大統領との共謀も否定した。閉廷前には「これから誠実に裁判に臨みます」と述べ、弁護士は「共謀関係の部分はまったく事実ではない」と言っており、無罪を主張していくとみられる。

国民情緒に流されやすい韓国の裁判

韓国国内では先週土曜日(17日)にも大規模デモが行われて、大統領の即時退陣を訴えた。こうした高まりを、韓国では「国民情緒法」というのだそうだ。そういう法律があるわけではないが、国民感情に行政や司法が影響されることをいう。

「セウォル号事件」で船長に殺人罪を適用して無期懲役としたり、「ナッツ・ リターン」で地裁が実刑判決(上級審で執行猶予)を出したのも、これにあたるという。今回もきつめの判決が出てもおかしくはないというわけだ。

しかし、湯山玲子(著述家)は「大統領の言うことは理にかなっている」という。

東京大教授のロバート・キャンベルは「最後まで納得いくように立証しないとまずいですよね」という。