『Kiss』(講談社)で連載中の人気マンガが原作のTBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』。童貞を捨てた朝、会社に午後から出勤すると連絡した津崎(星野源)。絶対もう一度いたしている。


参考→絶好調ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』は原作でも星野源=津崎がヒロインだ

急に気になる伏線が増え出した


見事、津崎が童貞を捨てるところからスタートした第10話。プライベートでの幸せが最高潮に達する一方で、津崎は沼田(古田新太)にリストラを宣告されてしまう。この事をきっかけに津崎は、みくり(新垣結衣)にプロポーズすることを決意する。しかし津崎は、第1話で契約結婚を結んだ時と同じように、紙面でデータをわかりやすくまとめ、いかに結婚が合理的かを熱弁してしまう。そして、当然のようにみくりにこれを断られてしまう。

「出会った時のあれがまたこんなところで!!」というパターンを逆に利用した珍しいフラれ方だが、実に津崎らしい。高級レストランの下見は念入りにするのに、相手の気持ちはいまいち考えられない。10話かけて作られた津崎のイメージそのまんまプロポーズだ。
このシーンは珍しくそうだったが、このドラマは、いろんなことが繋がって“なるほど!そうなってたのか!”となるタイプのドラマではない。だいたい伏線は1話前か、もしくはその日のうちに回収している。しかし、最終回目前にして、急に気になる伏線が増え出した。

生きて・・・会えるんだから←急になんだ?


ということで、結果を見ないとスッキリしない伏線をまとめておこう。

良いじゃないですかそれぐらいのハードル、生きて会えるんだから

こんなに朗らかなドラマに急に生き死にの問題が介入してきた。百合(石田ゆり子)が風見(大谷亮平)との関係を「親子ほども年が違う」と自虐気味に謙遜した時の梅原(成田凌)のセリフだ。梅原は過去に彼女を亡くしてしまったのだろうか? それを最終回にねじ込んでくると重過ぎるし、何も無かったら気になり過ぎる。

ファーマーズマーケット

みくりがそのアイデア力を活かして、やっさん(真野恵里菜)の実家の商店街でファーマーズマーケットを手伝うことになった。みくりのテーマでもある“仕事へのやりがい”を表現するにはうってつけの材料だが、これだけで1話作れそう。ギャラ交渉をする際の商店街の人間の「俺達だってノーギャラだよ?」というセリフのダメダメ感がすごかった。

百合と風見と杏奈(内田理央)

百合と風見がどうなるのかはもちろんだが、杏奈が気になる。風見の気持ちの火付け役だけかと思えば、意外に登場シーンが多い。せっかくポジティブモンスターの異名まで頂いたのに、もう一つ何か無いと寂しい。それと、ちょっと梅原が百合の事を好きっぽい感じなのも気になる。

津崎の出来る喜び

津崎がみくりに餃子の作り方を学び、やろうと思えば何でも出来るという事に気付くシーン。次の仕事を選ぶ幅を広げるための伏線なのか、それともみくりとファーマーズマーケットで何かする為のものなのか、いずれにせよ地味だが大きな意味をもつ伏線になっていそうだ。

逃げるは恥だが役に立つ感

このドラマは、今のところ完全に「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ・・・」よりだ。「逃げるは恥だが役に立つ」は、ハンガリーのことわざらしいが、日本で言う「逃げるが勝ち」。最終回、逃げたことによって得する部分が何かあるのだろうか?

親に契約結婚の事を明かすのかどうかも気になるし、もちろん津崎とみくり2人の行方も気になる。15分拡大とはいえ、濃い内容の最終回になりそうだ。

(沢野奈津夫)