北東アジア経済協力フォーラム「中国の『一帯一路』構想と日中経済協力」が東京で開催された。同構想について「公平性と透明性が保証されれば、日本企業は必ず積極的に参加することになる」との見通しが示された。

写真拡大

2016年12月16日、北東アジア経済協力フォーラム「中国の『一帯一路』構想と日中経済協力」(フォーラム実行委員会主催、アジア経済文化交流推進協会、香港文匯報など後援)が衆院第一議員会館で開催された。愛知知男・元衆院議員・防衛庁長官が基調講演。中国との具体的な関わりを述べた上で、「今日中関係は重要な局面を迎えているが、長い友好の歴史を引き継いで発展させたい」と語った。

【その他の写真】

同フォーラムでは海と陸のシルクロード「一帯一路」構想をめぐり、榊原喜広・青森中央学院大客員教授、小枝義人・千葉科学大教授、文匯報の梁鐘文・日本支局長らが丹羽文生拓殖大海外事情研究所准教授の司会でパネルディスカションした。

梁鐘文氏は、「米国が政権交代後に(北東アジア地域での)影響力を弱める可能性がある」と指摘した上で、「中国、日本、韓国、台湾など東アジアは経済力が拡大し続け、巨大なアジア市場をリード、世界の主役になる時代が到来しつつある」と指摘。日中経済には(1)日本には技術開発力とブランド力がある、(2)中国は加工生産力と市場を有する―など民間企業を中心に相互補完関係があると強調した。

また日本企業と「一帯一路」構想にいついて、「公平性と透明性が保証されれば、日本企業は必ず積極的に参加することになる」と指摘。具体的に「タイ南部のクラ地峡での運河掘削事業が実現すれば、日本を含め多くの国がマラッカ海峡を通る必要がなくなり、リスク軽減と航海日程短縮が可能となる」と強調した。

中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)と伝統のあるアジア開発銀行(ADB)は相互補完関係にあり、アジアにおけるインフラ投資に貢献できるという。

梁氏によると、「一帯一路」構想には、既に約60の対象国が加入。中国西部から中央アジアを経由して欧州につながる「シルクロード経済ベルト」(一帯)と中国沿岸部から東南アジア、スリランカ、アラビア半島沿岸部、アフリカ東岸を結ぶ「21世紀海上シルクロード」(一路)の2ルートがある。パネルディスカションでは「『一帯一路』は世界経済の牽引車になる」との意見が多かった。(八牧浩行)