ワシントン・ポストがアメリカの報道機関で初めてChrome拡張機能をリリースしました。リリースされたのは「RealDonaldContext」という名前の拡張機能で、自動でトランプ・トランプ次期大統領の公式Twitterアカウントのツイート内容のファクトチェックを行うというものになっています。

Washington Post automatically inserts Trump fact-checks into Twitter | Ars Technica

http://arstechnica.com/tech-policy/2016/12/washington-post-automatically-inserts-trump-fact-checks-into-twitter/

トランプ次期大統領の公式Twitterアカウントのツイート内容をファクトチェックするChrome拡張機能「RealDonaldContext」をリリースしたのはワシントン・ポストの記者であるフィリップ・バンプ氏。この拡張機能をGoogle Chromeに追加すると、トランプ次期大統領のTwitterアカウントで表示するツイート内容のファクトチェックが自動でツイートの下に追加されます。

実際に「RealDonaldContext」をGoogle Chromeに追加する場合は以下から。

RealDonaldContext - Chrome ウェブストア



上記リンクへ飛んで画面右上にある「+CHROMEに追加」をクリック。



画面に以下のような確認ダイアログが表示されるので「拡張機能を追加」をクリック。



すると、Google Chromeの右上に小さなトランプ次期大統領の顔が出現します。



あとはトランプ次期大統領のTwitterアカウントである@realDonaldTrumpを開き、ツイートを表示するだけでOK。ツイート下部にファクトチェックが追加で表示されるようになるわけですが、すべてのツイートにファクトチェックが追加されるわけではありません。

例えば以下の2つのツイートの場合、ツイートには「たとえ法律でそのように命じられなくとも、すべての時間を大統領の職にささげるために私は1月20日(トランプ氏が大統領に就任する日)よりも前に自身のビジネスから離れるつもりです。私の2人の子どもであるドンとエリック、それと他の幹部が(今後のトランプ・オーガナイゼーションを)経営していくことになるでしょう。私がトランプ・オーガナイゼーションの役員である間は新しい取引が行われることはないでしょう」と書かれており、ホテルやカジノ事業を営むトランプ次期大統領が自身の経営するトランプ・オーガナイゼーションにとって不利になるような政策でも実行できるのかどうかという「利益相反」についてツイートで説明を行っています。





このツイートをChrome拡張機能「RealDonaldContext」が追加されたGoogle Chromeで表示すると、以下のスクリーンショットのようにツイート下部にファクトチェックが追加されます。ファクトチェックの題名は「重要な部分が抜けている」となっており、その解説として「トランプ氏は12月15日に、『どのようにして利益相反を避けるのかを説明するための記者会見を行う』と約束していました。しかし、記者会見は突如キャンセルされました。そして、トランプ氏がトランプ・オーガナイゼーションのトップの肩書きを捨てたとして、『どうやってトランプ氏は大統領としての決断が自身のビジネスに対して過度の利益をもたらしていないことを保証するのか?』という疑問だけが残っています」という文章が追加されています。



「RealDonaldContext」により追加されるファクトチェックについて、海外ニュースメディアのArs Technicaは「ツイートに追加されるファクトチェックはシンプルな見出しと簡単な説明だけですが、リンクを踏めばワシントン・ポストの記事が表示され、前後の文脈も理解しやすくなる」としています。また、制作者のフィリップ氏によれば、トランプ次期大統領のツイート内容が事実と照らし合わせて正しい場合と、11月後半よりも以前のツイートにはファクトチェックが表示されないようになっているとのことです。

2016年6月、トランプ次期大統領は自身の大統領選挙戦チームがワシントン・ポストの記者証を無効化したことを発表しました。この際、トランプ次期大統領はFacebookの投稿でワシントン・ポストを「記録的な結果を残しているトランプ陣営の選挙戦について、信じられないほど不正確な報道をしている」「いんちきでいい加減」と批判していました。

「RealDonaldContext」のリリースはトランプ次期大統領からの批判に応えて作られたものではないとバンプ氏は説明しており、Twitter上では「今朝これを思いついたんだ」と答えています。



「RealDonaldContext」がリリースされたのはワシントン・ポストを買収したAmazonのジェフ・ベゾスCEOがトランプ次期大統領やAppleのティム・クックCEOやテスラのイーロン・マスクCEO、Microsoftのサティア・ナデラCEO、Alphabetのラリー・ペイジCEOといったテクノロジー業界のCEOたちと会合を開いた2日後でした。

なお、ワシントン・ポストとしては初のChrome拡張機能となった「RealDonaldContext」ですが、バンプ氏は以前にトランプ次期大統領が発表した関税対策により製品の価格がどのように変化するのかを自動で表示してくれる「Add the Trump Tariff」という拡張機能を個人でリリースしていました。