「医療用大麻」市場、合法化を経てフロリダが急成長の見通し

写真拡大

アメリカで医療用大麻の先駆者といえばコロラド州とカリフォルニア州だが、フロリダ州も急速な追い上げをみせている。

調査会社ニューフロンティは新たな報告書を発表し、フロリダ州の医療用大麻市場が福利年率140%のペースで成長を続け、2020年までに16億ドル(約1,853億円)規模に達するとの予測を示した。これは26億ドル(約3012億円)に達すると言われるカリフォルニア市場の半分に匹敵し、15億ドル(約1,738億円)に達すると予測されるコロラド市場を上回る規模だ。

フロリダ州では11月の大統領選挙と同時に実施された住民投票で、70%以上の支持によって医療用大麻の合法化が決定された。同州はアメリカの中で住民の平均年齢が5番目に高く、退職後の居住地として最も人気の高い州の1つ。高齢化する住民への医療用大麻製品を販売する場所として条件がいいと考えられている。

ニューフロンティア・データは報告書の中で同州について、2020年までにアメリカの合法大麻市場の7.5%、医療用大麻市場の14%を占めるだろうとの見方を示した。

「フロリダ州は米国内最大の医療市場の1つになる潜在的可能性がある。65歳以上の高齢者の割合が最も多く、彼らにとって慢性的な痛みや病気はよくある問題であり、治療には高い費用がかかる。医療用大麻の合法化によって、彼らの多様なニーズを満たす代替医療が提供される」と、ニューフロンティア・データのジアダ・デカーサー創業者兼CEOは言う。

報告書の基となる市場データを提供したアークビュー・グループのトロイ・デイトンは、次のように指摘する。「医療用大麻の合法化法案可決で生み出される条件のいい雇用や税収、富は軽視できない。深刻な病気を患っている人々も今後、ドラッグディーラーから”薬”を購入するためにこそこそせずに済むようになる」。

デイトンはまた、大麻を扱う起業家たちが、フロリダ州での今後の事業の見通しに胸を躍らせているとも語った。大麻愛用者専用のソーシャルメディア「ハイ・ゼア(High There!)」が、拠点をコロラド州からフロリダ州へと移したのもその一例だ。

「18か月前に事業を立ち上げた時は、コロラド州・デンバーこそがハイ・ゼアにぴったりの都市だと感じていたが、フロリダ州が医療用大麻を合法化してチャンスは僕らの地元にあると気づいた。ハイ・ゼアが、医療用大麻が地域にもたらし得る経済的影響を示すモデルになり得ると考えた」と、ハイ・ゼアの共同創業者でCEOのダレン・ロバーツは言う。

「ハイ・ゼア」は、創業者たちの出身地であるフロリダ州への本社移転に伴い、雇用も創出することになる。同社は今後、オペレーションやマーケティングの人材を追加募集する計画だ。

大麻コミュニティーの主要なテクノロジー・プラットフォームとしての地位を確固たるものにするなかで、引き続き戦略的パートナーも追加していく。医療用大麻をさらに入手しやすくしていくことが目標で、合法化法案の可決に尽力した最大の組織であるユナイテッド・フォー・ケアと提携した。

ユナイテッド・フォー・ケアのキャンペーン・マネージャー、ベン・ポラーラは「ハイ・ゼアのような企業が合法化を支持していることは素晴らしい。フロリダ州の大麻関連企業が同州にもたらす経済的影響は、本当に必要としている人々に大麻を提供するという我々のミッションにとって後押しになる」

そのほかのビジネスチャンスには、外出が困難な患者のためのデリバリーサービスなどが含まれる。だがまだ困難もある。管轄権の問題で販売が制限される可能性もあるし、医療用大麻を処方したい医師たちとっての障害もあるかもしれない。加えて、次期政権をめぐる不確定要素もある。

それでも、フロリダ州の医療用大麻市場が猛スピードで成長を遂げていることに変わりはない。