米ワシントンの記者クラブで2015年12月、ミスワールド決勝に出場できなかった経緯について説明するアナスタシア・リンさん(TheBleedingEdgeMovie.com)

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 イギリスの人権活動家ベネディクト・ロジャース(Benedict Rogers)氏は米紙ハフィントン・ポストへの寄稿文のなかで、女優アナスタシア・リンさんの人権活動に対する努力を称賛し、「目的ある美」をモットーとするミス・ワールドの称号は彼女に与えられるべきだと主張した。

  世界3大美女コンテスト「ミス・ワールド」2015年大会で、中国入国を拒まれ棄権となった同カナダ代表アナスタシアさんは、同大会事務局により、米ワシントンで18日(米国時間)開かれる2016決勝大会で出場することが認められた。

英弁論大会で輝かしい存在 人権公聴会に招く

 ロジャース氏は、イギリス保守党人権員会副委員長を務め、人権活動家、作家。香港で5年間生活し、中国本土へも何度も足を運び、中国の人権状況の悪化を伝える文章をいくつも発表してきた。

 今年2月に開催された、世界でも著名な弁論クラブ「オックスフォード・ユニオン」に登壇したアナスタシアさんのスピーチを、ロジャース氏はネットで鑑賞した。理路整然としたスピーチ、恵まれた容姿と勇敢さあふれる彼女の姿に、深く感銘を受けたという。

 ロジャース氏は、英国保守党の人権委員会主催の中国人権公聴会に、アナスタシアさんを招待した。

 英国保守党人権委員会の報告書「最も暗黒な時期:2013-2016 中国の人権弾圧(The Darkest Moment: The Crackdown on Human Rights in China 2013-2016)」の発表会において、アナスタシアさんは元香港総督クリストファー・パッテン氏らと同席。アナスタシアさんは女優、人権活動家、ミス・ワールドのカナダ代表として、中国本土で迫害された人々の代弁者「声なき人の声」となるための活動を報告した。

 アナスタシアさんは13歳の時、母国・中国を離れて母親とともにカナダに渡った。中国本土に残る父親は、共産党政権から脅迫を受け、彼女自身も、ネットで組織的な誹謗中傷を受けている。

アナスタシア・リンさん(anastasia lin)

父親への脅迫、不利となる中国人権批判…「目的ある美、彼女ほど示せるものはいない」 

 

 9月、アナスタシアさんは英国議会下院議長ジョン・バーコー氏の招待により、英国国会議事堂内で開催された主演映画「Bleeding Edge(仮邦題:最前線)」の上映会に姿を見せた。事実をもとにして作られたこの映画では、中国の収容所で、弾圧対象の法輪功学習者らが臓器を強制摘出されている「臓器狩り」をテーマとしたもの。一連の動きにより、英国議会では、中国「臓器狩り」に関する調査の検討が始まっている。

 7ケ月間のうち、アナスタシアさんは英国とカナダを4往復し、航空機代等はすべて自費でまかなった。

 ロジャース氏は、アナスタシアさんの並外れた勇気を称える。本土で父親が脅迫されていることを知りながら、中国人権問題を公に言及している。さらに懸念材料を抱えることは、米国で女優として活躍するうえでは不利なはずだからだ。

 「ミス・ワールドの創始者エリック・モーレー氏とジュリア・モーレー氏の理念を最もよく表すことができる言葉が『目的ある美』だ。彼女ほど、この理念を示せるものは他にはいない」とロジャース氏は書く。

 クリスチャンであるロジャース氏は文末に、アナスタシアの名前には「復活」の意味があると説き、昨年大会で不遇の棄権を迎えながらも、今年の大会で復活を果たしたアナスタシアさんに投票するよう呼びかけた。

(翻訳編集・文亮)