台湾の要介護者、2026年に100万人  介護士の育成急務

写真拡大 (全2枚)

(台北 18日 中央社)高齢化の進む台湾。2026年には要介護者が100万3000人に達する一方で、介護士は5万7000人に留まるとされ、深刻な人材不足に専門家が警鐘を鳴らしている。

台湾は2018年にも65歳以上の高齢者が人口全体の14%を占める高齢社会に突入する見込みだ。だが、介護士の育成は進んでおらず、2021年には1人で18人の認知症患者を世話する必要が出てくると話すのは、中華民国身心障礙聯盟の滕西華秘書長。現状のままでは「やり遂げるのは不可能だ」と目前に迫った危機に懸念を示す。

将来介護の現場を支える学生を取り巻く環境も明るいものではない。仕事の内容について社会から軽視され正当な評価を受けなかったり、待遇が低かったりと不安が尽きないからだ。

台北護理健康大学に通う侯瀞恵さんは、かつて毎日8〜12時間介護の現場で働いた際の月収は2万台湾元(約7万4000円)強だったと語る。また、要介護者の家族からは「被雇用者」として軽く扱われ、調理や掃除など介護とは関係のない家事をするよう求められたこともあったという。

滕秘書長は、介護士には女性が多く、体重の重い要介護者の世話をする際に思わぬけがをしたりセクハラの被害に遭う可能性もあると指摘。問題の解決には、社会全体の意識を変え、調理や掃除を別の企業が代行する仕組みを整えるべきだと訴えている。

(陳偉テイ/編集:齊藤啓介)