女性の「薄毛」の治療法と費用は?(shutterstock.com)

写真拡大

 30〜40代の女性達を悩ます薄毛。頭部全体にわって毛髪が薄い「びまん性の薄毛」の予防と対策はもちろん、前回は治療薬も治療に役立っていることを知った。

 その最終回は、日進月歩の最新治療法について、銀座HSクリニック院長・北嶋渉医師に訊く。

薄毛女性の治療法と費用は?

――これまで薄毛予防や対策を教えてもらいました。それでも改善できない場合は、クリニックでの治療が必要ですか。

 バランスよい食生活を心がけ、質の良い睡眠をとることによって、薄毛を予防することができますが、3か月くらいセルフケアを続けても効果がないと難しいですね。育毛剤や養毛剤を使ったケアの効果も3か月くらいですね。

――クリニックではどんな治療を施していますか?

 当院で行っている治療は内服薬と育毛剤の処方です。

 パントガール(Pantogar)は、女性の薄毛(びまん性脱毛症・分娩後脱毛症)や抜け毛を改善し、発毛を促す内服薬として、世界で初めて効果と安全性が認められた薄毛治療薬です。含有されている必要不可欠な栄養素や有効成分を体内に供給することによって、効果的な治療が行われるようになりました。

 これまで女性の薄毛治療薬といえば、外用薬や頭皮への注入法しか選択肢がありませんでしたが、パントガールによって手軽で費用負担も抑えた薄毛治療が可能になりました。

 臨床試験では、3か月間の使用で70%の方の抜け毛が減少、そして20%の方は抜け毛がほとんど無い状態にまで改善する結果が確認されています。安全性が高い薬として、継続的・長期的にご使用いただけます。治療代は1か月1万5000円です。

 育毛剤は、パントスチンを使用しています。これはミノキシジル外用薬が合わない方や、より高い効果をご希望の方にお勧めをしています。

 有効成分のアルファトラジオールが、加齢による抜け毛の原因を抑制し、薄毛を改善しています。アルファトラジオールは、頭皮内で毛根を傷めるジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑制する働きをします。1本1万2000円です。

――他にクリニックで主な治療法があれば、教えてください。

 ミノキシジル育毛剤もクリニックでの処方ならではの高濃度配合で、症状に応じた異なる濃度の数種類をご用意しています。値段は1本1万7000円です。

――内服液や育毛剤が基本ですね。さらに効果的な治療はいかがでしょう?

 ノーニードルメソセラピーという毛根の成長因子を頭皮に浸透させる治療を併用される方も多いですね。ノーニードルメソセラピーは薄毛が進行してしまった人に対して効果が現れやすい治療になります。もちろん、個人差はありますけど。針を使わないので痛くないです。

 2週間に1回、約半年間治療を続けることで効果を実感されるケースが多いです。ノーニードルメソセラピー施術の前に、オゾンスチーマーによる頭皮・頭髪の洗浄、ヘッドマッサージなどを行い、薬液の効力をより高めるヘッドスパを兼用したコースもあります。
薄毛治療の最新事情は?

――薄毛治療は日進月歩と聞いています。最新の治療法はいかがでしょう?

 グロースファクター再生治療を取り入れています。これは薄毛の大きな要因となっている成長因子の不足に着目し、世界最先端の再生医療技術を応用した毛髪再生治療です。

 ケラチン細胞増殖因子(KGF)は、毛髪の形成に必要な成分生成を助勢する働きをします。この成長因子を頭皮に補って、毛髪成長のシグナルを正常に戻すことで、薄毛治療に効果を発揮します。

 成長因子製剤と呼ばれる薬剤は、利便性のためにパウダー状などに加工されているものも多いですが、リボーンカクテルは従来品の5倍濃度で成長因子を配合した「生きた薬剤」です。マイナス30℃での保存で、解凍後の使用期限も数日間と、鮮度管理を重視しています。

――他に最新治療があれば教えてください。

 上記のリボーンカクテルを用いて、「ヘアグロウスタンプ」という治療を行っています。微細な針が剣山のようになっている特殊なスタンプで頭皮に細かい傷をつけ、そこに成長因子を浸透させます。傷を修復させる自己治癒力に加えてグロースファクターの再生能力をプラスした治療です。

――気になる治療費ですが、保険が効くものはありますか。

 全て保険外になっています。来院した患者さん一人一人との症状を見ながら、相談して決めています。

(取材・文=夏目かをる)


北島 渉(きたじま・わたる)
銀座HSクリニック院長。2003年、滋賀医科大学医学部卒業。京都府立医大病院皮膚科、京都市立病院皮膚科、京都第一赤十字病院皮膚科、綾部市立病院皮膚科などを経て、2010年、銀座HSクリニック院長に就任。