神戸デジタル・ラボの「KDLクラウドドアセンサーAPI(仮称)」

写真拡大

 もう“先客”ありで途方に暮れる心配なし。話題のIoT活用により、空き状況を確認し、トイレ待ちを解消する。いまそんな動きが活発化している。

 外出先やオフィスなどで空いていないと困るのがトイレの個室。そこで、インターネットを介することで生活の利便性向上を図る「IoT/アイオーティー(Internet of Things)」を活用する動きがみられる。今のところ、オフィスビルで働くビジネスパーソン向けが中心ではあるが、さまざまな企業がIoTを使ってトイレの空き状況を知らせるサービスの開発を行っている。

 今年6月には、神戸デジタル・ラボ(本社:兵庫県神戸市)が「KDLクラウドドアセンサーAPI(仮称)」を発表。そして10月は、伊藤忠テクノソリューションズ(本社:東京都千代田区)が「IoTトイレ」を間もなく販売スタートと発表。また11月には、インテリジェンス ビジネスソリューションズ(本社:東京都江東区)が企業の社員向けサービスとして「Toilet IoT」をリリースした。

 いずれも開発のきっかけは、オフィスでの就業時におけるトイレの個室待ちに対する不満だったという。各社提案の詳細は三者三様だが、基本的な考え方は、トイレの個室ドアにセンサーを設置し、その開閉情報をもとにトイレの使用状況をスマートフォンやパソコンで確認しようというもの。これにより、トイレに行く前に個室が空いているフロアを知ることができ、ほとんど待つことなく個室を利用できる。またサーバーの設置や配線工事などが不要なサービスもあり、導入しやすい点も共通している。

 企業の福利厚生面に端を発した同IoT活用のトイレだが、汎用性という視点からも見逃せない。例えば、商業施設やスポーツ施設のトイレに導入すれば、訪れた人にとってかなり便利なサービスとなる。また監視カメラの設置が場所柄難しいトイレの防犯対策や個室内での不測の事態も早期発見が可能となりそうだ。さらに多言語化やアイコンなどを駆使したビジュアル化を施せば、インバウンド対応のサービスとしても活用できるかもしれない。

 トイレの空き状況をスマホでチェック。IoTの活用でトイレに関する問題は次々と解消されていきそうだ。

加藤 秀行[著]、阪神 裕平[著]