クリスピー・クリーム・ドーナツ日本1号店が入る新宿サザンテラスのイルミネーション

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 16日、クリスピー・クリーム・ドーナツ(以下、クリスピークリーム)の日本第1号店である新宿サザンテラス店が営業終了となることが同社より発表された。最終営業日は2017年1月3日。

 日本1号店がなくなるとはいえ、クリスピークリームが日本からなくなるわけではない。新宿だけでもまだ歌舞伎町の新宿東宝ビル店が残っているし、22日には千葉県の市川に新しい店舗がオープンする予定だという。

 クリスピークリームの日本上陸は2006年のことである。当時、大変な社会現象となり、サザンテラス店の前には開店から連日、長蛇の列が出来た。あれは本当に凄い行列だった。何を隠そう筆者も並んだうちの一人である。

 クリスピークリームの代表作は、オリジナル・グレーズドというドーナツであり、並ぶと食べられる焼きたてが特においしいとされている。筆者は並び、それを食べた。

 だが具体的な感想をここに書くのは差し控えよう。ただ、端的な事実だけを申し上げる。あれから10年が経つが、筆者はその後、一度もクリスピークリームに行っていない。

 さて。クリスピークリームは、日本上陸こそ最近だが、歴史は古い。1937年、アメリカで創業した。フランチャイズ・ビジネスの先駆け的存在としてまたたく間に業績を伸ばし、現在、世界に約600店舗を構える。

 もっとも、日本での経営状況は厳しい。サザンテラス店に限らず大量閉店が続いていて、今後どうなるかは分からない。そもそも、日本人は国際的に比較した場合、あまりドーナツを愛する民族だとは言い難い(ちなみに、ドーナツ消費量世界1位はアメリカ、個人あたり消費量だとカナダである)。コンビニのドーナツも、国内最大手ミスタードーナツも、現在強い逆風に晒されている。

 ドーナツ・チェーン世界最大手ダンキンドーナツでさえも、1998年に日本撤退を余儀なくされた。2004年に上陸したドーナッツプラントも、現在では国内に4店舗を数えるのみである。

 フラグシップであったサザンテラス店の消滅は、クリスピークリームの日本での名声をさらに失墜させるだろう。日本でオリジナル・グレーズドを見かけることのできる日は、いつまで続くことだろうか。