by Lucélia Ribeiro

生徒たちにとって教室は「職場」であり、プロの「仕事」として「学ぶこと」に取り掛かって欲しい、という考えから、アメリカ・ミズーリ州にあるジェファーソン市立高校の教頭であるShanna Schwarzerさんは、生徒たちとパフォーマンスや行動について話す時に「プロフェッショナル」という言葉をよく使うそうです。そんな生徒の自律性を重要視するジェファーソン高校では授業でデバイスやソフトウェアなどテクノロジーを多く取り入れており、Googleのブログでは、Schwarzerさんが語る「テクノロジーを授業に取り入れるために教師と生徒にとって重要なこと」が公開されています。

How teachers and students can develop learning skills for school - and beyond

https://blog.google/topics/education/how-teachers-and-students-can-develop-learning-skills-school-and-beyond/

◆1:生徒たちによるヘルプデスクを設置すること

企業内で顧客や社員からの問い合わせに対応するヘルプデスクは、教室内にも必要です。ジェファーソン市立高校では「ヘルプデスク」という名の授業があり、学校で使っているデバイスの修理方法や、Wi-Fiネットワークがおかしくなったときの直し方を学びます。それと同時に、生徒たちはヘルプデスクを訪れる生徒や教師への対応の仕方も学び、ビジネスで通用するコミュニケーションスキルを身につけることが可能です。

以下がヘルプデスクの授業の様子。



Generation YESといったNPO団体が生徒向けのテクノロジー訓練を奨励しており、教師たちは授業内容を決める際にこのような団体の授業プランを参考にできます。ヘルプデスクを設置することで生徒たちにテクノロジー関係の教育ができるだけでなく、生徒たちが自分自身で問題を解決できるようになるため、学校側の負担も減るとのことです。

◆2:「テクノロジー・サミット」という教師向けのイベントを毎月行う

ジェファーソン市立高校では、毎月テクノロジー・サミットを教師の間で行うことで、テクノロジーに遅れを取る教師が出ないようにしているとのこと。テクノロジー・サミットは「Google Drive内でどのようにファイルを体系づけるか」「SAMR(Substitution/置換、Augmentation/増強、Modification/修正、Redefinition/再定義)モデルについて」など、特定のトピックについて45分間のセッションが行われます。また、時には教師たちが円卓を囲み、学習課題やテクノロジーについて議論することも。



◆3:失敗してもとにかくやってみる

全ての生徒が同じペースでテクノロジーを使えるようになるわけではありませんが、授業でのテクノロジーの利用は「とにかくやってみる」の精神で行われます。例えば、ある生徒はGoogle Classroomを使うことにはじめ抵抗を示し、「やりやすいから」という理由で紙で宿題を提出したがりました。しかし、教師がこの声を聞き入れてGoogle Classroomの利用を遅らせれば、生徒たちはGoogle Classroomを使って教師からフィードバックを得たり、クラスメイトたちとアイデアを共有する機会を失います。



また、教師の前に立ちはだかった大きな問題としては「Google Classroomによる評価」がありました。Google Classroomを使って電子的に生徒を評価するのは教師たちにとって難しく、ジェファーソン市立高校では当初、教師たちは評価においてGoogle Classroomを使用していませんでした。そこで、「教師を教育する」というところに立ち戻り、いかにGoogle Classroomで行う評価が意味を持ち、教師のタスクからペーパーワークをなくすかということを説明。今では生徒たちの評価をGoogle Classroom上で行う教師が増えているそうです。

生徒も教師も、失敗から学んで次に生かします。問題がある時は包み隠さず話しあうことが大切です。

◆4:テクノロジーを授業にどう取り入れるかは教師自身が決める



by Dan Zen

教師たちがどのようにテクノロジーを使うのかは、扱う主題や、教師自身の好みによって異なります。Google Classroomの使い方1つを見てみても、オンライン上に記事を投稿して授業を補完するためにGoogle Classroomを使っている教師もいれば、生徒たちが宿題を提出するためのツールとしてGoogle Classroomを使っている教師もいます。しかし、全体としてGoogle Classroomを「使いやすい」と感じる教師は時間とともに増えており、2016年12月時点では同僚教師との間でアイデアを共有するために使用している人もいる様子。

生徒たちを「一生を通じて学び続けられる人」にするのは、一晩で解決するような簡単な問題ではありません。教師は、自分が生徒たちの人生において重要な位置にいることを思い出し、日常的にテクノロジーを使う職場で働くようになるだろう生徒たちのために、生徒たちを訓練することが大切とのことです。