有明アリーナ新設決定!3ヶ月騒いだ結果「当初案が妥当」とようやく理解した小池都知事を「おつかれ」と抱きしめたい件。
「都民の金で建てたものを勝手に民間に売るなよ!」

長らく蒸し返しがつづいておりました2020年東京五輪の会場につきまして、ようやく最後に残った有明アリーナ新設への蒸し返しがおさまり、建設にゴーサインが出ました。いたずらに待たされ、止められ、「すでに一回済んだ検討を再度させられた」みなさま、お疲れ様でした。

これはひとえに小池都知事および都政改革本部の短絡的な暴走でした。騒ぐ必要はまったくなかったことを騒いで、大騒動にしたのは小池都知事と都政改革本部です。結局、同じ結論に至るということは、騒いだ段階ではこれまでの検討の過程や、何故こういう計画になっているのかを把握していなかったという何よりの証明です。

まさに民主党政権時代のように、「私がやったらもっと上手くやれる!」「何かダメな計画っぽい!」「何でこんな簡単なこと思いつかないの!」と考えなしにウエメセでバカにしながらシウマイを蒸し返し始めたら、知れば知るほど現状というのはイイ塩梅に妥当であることが理解できたのです。蔵を開けたら「埋蔵金はなかった」と理解する感じで、現行計画について3ヶ月かけてようやく理解したのです。

「騒ぐ前に調べれば、騒がずに済んだ」

今後は、過去の検討内容などを全部調べて理解してから、明らかに間違いがあると思ったときだけ騒ぐように、都民として厳しく指導しておきます。小池都知事には、他人に立てた計画に難癖をつける前に、「自分でゼロから同じ計画を立ててみる」ことをオススメします。他人のアラは案外簡単に見つかるものですが、ゼロから同じことを考えると、それなりに壁や難所があり、結果的にある程度のアラを許容することになるものですから。

今回の騒ぎについて、小池都知事は「無駄ではない。約400億円も削った」と成果を強調しているようですが、それは成果でも何でもありません。「自分で作る鍋料理の具を減らしたら、メシ代が安くなった」だけのこと。世界に対して約束した鍋パーティーを実施するにあたり、もともとは国産黒毛和牛の特Aランクでも入れるつもりだったのをAランクに下げたり、ナルトは誰も食べないだろうから具から除いたり、食器を紙コップ・紙皿・割箸にしたり、自分たちの裁量でやれるところを自分たちの裁量でやっただけなんですから、本来なら静かに進む話なのです。

それを「鍋がねぇ!高すぎるんすよ!」「IOCさん!鍋がねぇ!高すぎるんすよ!」「ウチじゃなくて宮城県と横浜市の金で鍋できないすかねぇ!」と騒いでいたのですから、人騒がせな話です。そりゃ鍋パーティーに呼ばれたほうも、「いや、宮城はちょっと…」ってなるでしょうし、「鍋の具を安いのにしたらいいんじゃん?」ってアドバイスもするでしょう。何でもかんでも「立ち止まって考える」と評価されるフシがありますが、「立ち止まらないように考える」ほうがよっぽどエライのです。今後は、立ち止まらないように考えてもらいたいものです。

↓小池都知事が現行計画について「なるほど」となるまでに無駄にした3ヶ月のコストはプライスレス!



「こんなにお金がかかるんですよ!」と騒いだのが私の貢献!

その仕事、僕もやりたいです!

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感想(2件)



とにかく、何が何でもワタシの手柄がないと気が収まらなかったのでしょうか、「何も変わってないと思うでしょうが」の前置きから、私はこんなに改革しましたを強調していく都知事。僕はそっと肩を抱いてやりたい。「百合子、もういい落ち着け」「ほかの連中よりはマシな候補だったと今でも思っている」「百戦百勝じゃなくてもいいじゃないか」…そんな言葉で慰め、優しくキスでもしてあげたい。

人間は完璧じゃないのですから、騒いだだけで終わることもあるでしょう。そういう失着をスッキリと認めて前に進むこともまた「立ち止まらずに考える」の一環なのです。退くところはサッと退いたほうがいいということもある。にも関わらず、最後の粘りみたいなのを見せて、突っ張る百合子が痛ましい。

何ですか、その「有明アリーナおよびその周辺エリアをコンセッション方式にてARIAKE LEGACY AREAにしていく」という案は。コンセッション方式というのは、要するに国や自治体が持っているインフラなどを、所有権は持ったまま運営権だけ民間に売り渡すというものですが、有明アリーナの運営権を売り渡すおつもりか。

いやいやいやいや、待て。有明アリーナはちゃんと建てれば十二分に勝算のある優良物件です。そのことは都政改革本部でも認めていたことでしょう。首都圏にお住いの方ならわかると思いますが、都民はちょっと大きなイベントのたびに新横浜とさいたま新都心と幕張に行かされているのです。「ちょっと大きなイベント」を開けるのが、横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナ、幕張メッセだからです。

そうした需要をまとめて担える可能性が高い、その3ヶ所よりも都心に近い物件の運営権を民間に売り渡すことを何故勝手に決めているのですか。誰が承認したんですか。都議会ですか。それって「都議会のドンが自分の関連企業に公共事業を誘導している」のと本質的に同じ話じゃないですか。「私の一存で、民間企業に利益を供与する」という点で。

新国立競技場もコンセッション方式の導入を検討していますが、それは「天然芝の球技場」として作ったものを、「民間の金で屋根とかつけて、コンサートができるように人工芝に変えて、維持費が捻出できる黒字体質にしてくれ」と投げ渡すための方策です。「本来こうあってほしかった」姿から、目先の費用削減のために屋根とかを削ってしまったので、あるべき姿に戻すために民間のサイフを使おうという発想です。なるほど、行きがかり上、仕方ないかもしれません。

ただ、有明アリーナは「勝算のある完成品」として仕上がる予定の物件。本当に民間に運営権を売り渡す前提でいいのでしょうか。民間に運営権を売り渡せば、その企業は高額の利用料によってウハウハと儲かり、一般の都民は高額の利用料によって「レガシーでママさんバレー大会」などというスポーツライフを送れなくなりますが、本当にいいのでしょうか。

こういうときこそ「立ち止まらずに考える」タイミングです。

最終的に、民間に任せたほうが周辺利用も含めて楽しい場所になるということならそれでもいいですが、今の小池都知事の突発的コンセッション方式導入宣言は、「民間に売れば東京都のサイフが痛まないでしょ!エライでしょ!私が考えたのよ!スゴイでしょ!」と言いたいがための、考えナシの思いつきにしか見えません。本当にコンセッション方式にすべきか、決め打ちせずに今こそ考えないといけません。

コンセッション方式ありきではなく、現行通り都営を大前提としたうえで、都で考えるよりも魅力的で民間だからこそ実現できるというプランがあったとき、初めて導入すればよい。もちろん、その選考過程は「全公開」でお願いします。それは小池都政の約束事であるはずです。どんなプランが出て、どんな条件が出たのか。すべてを都民にさらしたうえで、意見を広く吸い上げて決めるのが正しい小池都政です。

小池都知事が就任以来ブチ壊して遅延させてきたものは、透明性の不足を叩いてブチ壊してきたはずです。結果的に有用である豊洲市場の地下の空洞も「誰がいつ決めたかわからないからダメだ」という理屈で叩いてきたはずです。僕も叩きたい。どの企業に売り渡すにしても、「百合子、献金されたな?」と疑うところから始める感じで、存分に叩きたい。

最終的に大事なのは「どれだけ豊かな暮らしが送れるようになるか」であって、いくら使ったとかいくら節約したとかは関係ないのです。3兆使っても4兆ぶんの豊かさを感じればOKですし、1000億円でおさえてもツマランことしか起きないのならダメなのです。「都のサイフから出ていく額をいかに低くするか」を最重要の指標に据えるのは無能の仕事です。突っ込んだ額より多く取り戻すのが有能の仕事です。「いっぱい使って、いっぱいいっぱい取り戻す」ことを目標に、頑張ってもらいたいものです。

↓あと、ついでなんで言っておきますけど、会見でまるで「あたくしが考えました」みたいな感じで太陽光利用とか地中熱利用とかのプランを語ってましたが、それはもとから盛り込まれているプランですからね!
<有明アリーナにおける太陽光・地中熱利用に関する発言>

約400億円のお金を削ることができるということでございます。今、「約」と申し上げましたのは、実は、ただお金を削るということだけでは、例えば太陽光発電は、初期投資はかかりますけれども、その後のランニングコスト、これを助けます。それから、例えば遮熱性の道路舗装というのは、これから2020年の大会が真夏に行われるということを考えますと、この遮熱性の舗装というのは、これは更に研究開発を進めていきますと、安く施工できるということも考えられます。地中熱、これは施工時点で仕込んでおかないと後付けができませんということなどなどございますが、まずはこうやって削りに削った数字ということです。

(中略)

今回、こうやって幾つかの比較をすることによって、かなりの値段を下げることもできたと、このように思っております。同時に、環境として必要なこと、若しくは、イニシャルコストはかかるけれども、しかしながら、むしろそこで太陽光発電、地中熱など、ここで施工しておいた方が、結果として運営のコストが安くなると、抑えられると、そういったことについては更に精査をしていきたいと思っております

(中略)

経費の削減の話で、例えば、地中熱を加えますと、大体1億円とか、最初にとにかく掘るだけなのですけれど、地中熱の場合は。金額はちょっと失念いたしましたけれども、プラス1億5000万円とか、そういった感じになります。それによってエアコンの稼働が非常に効率的になって、結果として電力料金が下がるという話になります。地熱は火山性ですけれど、地中熱は東京でもどこでも掘ればそれが可能というものであります。本当は、新国立競技場でこの地中熱を活用すれば、芝の養生についてのコストがうんと本当は下がるのです。

(中略)

こういった部分については、私は今回、東京環境サポーター債というのを発行いたしました。100億円規模で、そして即日完売ということになりました。新年度からは、今度は世界銀行の標準によりますグリーンボンドという債券を出そうと思っています。サポーター債の方もそうですが、お買い上げいただいた個人投資家、機関投資家、それぞれ私のお礼状が届くようにしてあります。そして、このグリーンボンドについても何らかの方法で、「あなたのおかげでこの地中熱が進んだのです」「あなたのおかげでマラソンコースとか、陸のコースの遮熱性の舗装が進んだのです」というように、それぞれの皆様方がお金をこのために使うのだということを明確にした、そういう、そのグリーンボンドに参加していただくことによって、この足りない部分を増していく。

http://www.metro.tokyo.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2016/12/16.html

何だこのまじないの呪文みたいな日本語は…!

何言ってるか全然わからん…!

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これを普通に読んだときどう思いましたでしょうか。「小池都知事は経費を削るだけでなく、少し費用が増えても地中熱とか太陽光とか、長期的に見れば環境に優しくて維持費低減にも効果がある方策を検討しているんだな。削るばっかりじゃなく、使うほうでも真剣に考えているんだな。アイディアマンだな。地中熱ってスゴイ!」と思った、素直な人が結構な割合でいるのではないでしょうか。

違いますよ。

太陽光や地中熱を利用するプランは、当初から有明アリーナの基本設計に入っているのです。もともと有明アリーナは、次世代のエネルギーを積極的に活用することを念頭に置いて設計された施設なのです。小池都知事の発言は「費用削減のため太陽光とか地中熱も削ってアタクシの費用削減の手柄にしたけど、これはひょっとしたらつけておいたほうがプラスがあるかもしれないから、あとでもう一回考えてみます」と言っているのです。

「本当は新国立競技場でも利用すればいい」と言い放つほどオススメのプランであるところの地中熱を、「もしつけるならプラス1億5000万円くらい」という費用感であるにも関わらず、「費用削減の手柄にするために一旦削った」という話をしているのです。そもそも、小池都知事は地中熱大好きの地中熱推進派なのに、もとから入っていた地中熱を費用削減のために削ったのです。自分で言っていることと、やっていることがバラバラなのです。どうりで何を言っているのかよくわからないわけです。

↓東京都が公開している有明アリーナの基本設計にはそもそも太陽光と地中熱が導入済!
2 環境への配慮

(1)再生可能エネルギー、省エネルギー技術の効率的、効果的な導入

アリーナ施設の特徴に合わせ、再エネ、省エネ技術等を最適な規模にて効果的に導入

省エネやヒートアイランド現象の緩和に有効な地中熱利用ヒートポンプを大規模に導入

太陽熱やコジェネレーションからの排熱を冷房にも利用できるシステムとし、年間を通して無駄なく使用

負荷の少ない日などは、再エネ、省エネ機器から優先的に使用する効率的な運用システム

http://www.2020games.metro.tokyo.jp/docs/%E7%AC%AC%EF%BC%91%E5%9B%9E%E8%AB%AE%E5%95%8F%E4%BC%9A%E8%AD%B0_%E3%80%90%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%97%EF%BC%88%EF%BC%92%EF%BC%89%E3%80%91.pdf

基本設計:「地中熱やるよ!」
小池都政:「費用削減のため地中熱削るわ」
基本設計:「ええええええええ」
小池会見:「地中熱の導入を今後検討していく!」
基本設計:「ええええええええ」
基本設計:「やりたいんか!やりたくないんか!」
基本設計:「どっちやねん!」

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地中熱というのは地下100メートルくらいまで穴を掘りまして、そこに管を通しまして、水を流しまして、地下の安定した温度によって一定の温度に水がなることを利用して、「夏涼しく、冬暖かい」を実現する仕組みだそうです。どれだけ効果があるかはよくわかりませんが、穴を掘る以上は、最初に掘らないと都合が悪いのは当然の話です。

「有明アリーナを建てる!」「建てるとは言ったが、地下に穴を掘るかどうかはまだ検討中である」「もう少し待たれよ」てな感じで、引きつづき工事現場の人は待たされるのでしょうか。最終的に徹夜して締め切りを守る人の苦労を、自分のサイフが痛まないからといって「タダ」だと思うのは、やめてほしいものですよね。もう時期も時期なんで、正月まで休んじゃうしかないですよね。穴を掘るのか掘らないのか、年明けまでには決めてくれると信じて…!


工事現場のみなさん!百合子がご迷惑をお掛けしており、すみません!