一人のステージで、真摯に思いを語ったのん

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 女優・のんが16日、リニューアルオープンを迎えた新所沢レッツシネパークで行われた映画『この世界の片隅に』舞台あいさつ付特別上映に出席、共に登壇予定だった片渕須直監督がスタートに間に合わないという不測の事態の中、一人で場をつないでみせた。

 戦時中の広島を舞台にした、こうの史代の同名コミックをアニメ化した本作。話題の作品とあってこの日のチケットは完売。しかし、赤坂でのラジオ番組出演後に会場に向かった片渕監督が、ロシア連邦プーチン大統領来日による交通規制の影響を受け、定刻での到着がかなわず。そのため、監督が到着するまでの約15分間、主人公・北條すずの声を担当したのんは一人でトーク。「早く来てもらいたいです」と心配げな顔を見せながら、「がんばれ!」と壇上から監督に念を送っていた。

 そんな中、日々の幸せを描き出す本作にちなみ、「幸せなこと」について尋ねられたのんは、「わたしは今まで生活するという才能があまりなくて。おなかが減ったらほうっておけばいいとか思ったり。生活を十分に楽しめていない感じがありました。でもこの作品に触れてから、ご飯を作ったり、食べたり、日常を送るのが楽しいことに気がついて。おなかが減ったらおいしいものを食べたいと思うようになりました。なんだか、そういう幸せを感じます」とコメント。

 その後もポツリ、ポツリながらも、真摯(しんし)に思いを語り続けたのん。その後、会場に到着した片渕監督は、第71回毎日映画コンクールの女優賞にノミネートされたことを告げ、「声の仕事ということで、今までと勝手が違って本領を発揮させてあげられないかもしれないと思っていましたけど、すごく頑張ったかいがありました」とねぎらいの言葉。「ありがとうございます。うれしい」と返答したのんに、会場からは「おめでとう!」と祝福の言葉が寄せられた。

 本作配給の東京テアトルが運営する映画館・新所沢レッツシネパークは、“全席プレミアムシート”をコンセプトに掲げ、複数人数が座ることのできる「BOXプレミアムシート」、最上級の電動フルリクライニングシートとなる「ファーストプレミアム」など3種類のシートを完備。極上の映画体験を体感できる映画館に生まれ変わった。マス席のような座席を見て「すごいですね」と語るのんは、「(この席は)家族でゆったりと。楽しいすずさんを観たい」と笑顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)

『この世界の片隅に』は全国公開中 新所沢レッツシネパークでは2017年1月7日より上映