地方選では与党が惨敗。’17年の総選挙も苦戦が予想されるメルケル独首相

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◆格付け機関がトリガーを引くのはいつ?

 リーマンショックの再来か―。日本ではあまり報道されていないが、欧州最大のドイツ銀行に危機が迫っている。財政基盤が脆弱にもかかわらず、同行が積み上げたデリバティブの残高が天文学的な額に達しているからだ。『闇株新聞』主筆が説明する。

「一説には75兆ドル(約8800兆円)と、ドイツのGDPの20倍超とも言われている。ただ、確かに巨額ではあるが名目額面なので、本来はそれほど心配する必要はない。ところが、実際の中身がどうなのか外からは窺い知れず、不安が拡大しているのです」

 さらに9月には、リーマンショック前にMBS(住宅ローン担保証券)を不正販売したとして、米司法省から140億ドル(約1兆5000億円)もの莫大な和解金を要求され、同行の株価は’99年来の最安値を更新した……。

「ドイツ銀行が危機に陥っても、ドイツ政府は救済しないと明言しています。ギリシャ危機では支援を行ったが、同時に厳しい財政再建をギリシャに課したように、ユーロ圏では単に助けるようなことはしません。当時、真っ先に『支援はしない』と主張したのはドイツだったので、政治的にも、ドイツ政府は救済に乗り出せないのです」

 ドイツ銀行危機のトリガーとなるは、格付け機関による同行の格下げだ。

「現在、ドイツ銀行の預金格付けはA3ですが、実態とかけ離れている。リーマンショック当時もそうでしたが、格付け機関は金融不安などで騒ぎが大
きくなると、慌てて大幅な格下げに踏み切るのです。当然、パニックを誘発し、危機の拡大を助長することになります」

 世界経済に埋まっている“原爆級の地雷”は、いつ炸裂するのか? しばらくは注意が必要だろう。<取材・文/HBO取材班>