米国や日本など内外で長期金利が急上昇していることを受け、金融庁が主要行や地方銀行の金利リスクの管理体制について緊急調査に乗り出したことがわかった。複数の関係筋が、ロイターの取材に対して明らかにした。

米大統領選でトランプ氏が当選後、10年米国債利回りは1.8%前後から急ピッチで上昇。14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決めた後は、2.6%台に乗せた。

日本国債の利回りにも上昇圧力がかかり、マイナス圏で推移していた10年最長期国債利回り(長期金利)はプラス圏に浮上した。

金融庁は、一部の地銀で外債の評価損益が急激に悪化している事態を問題視。主要行や地銀を対象に、金利上昇時の対応状況や市場見通し、今後の対応方針などについて12月から緊急の聴き取りを始めた。

地銀については、外債のポジションや評価損益の減少幅が大きい銀行から調査に着手したが「貸出ビジネスの苦戦で、証券運用で収益を上げている地銀が意外と多い」(金融庁幹部)ため、最終的にはほぼすべての地銀を対象に調査を実施する方針だ。

国際決済銀行(BIS)は11日、金融市場は11月の米大統領選後の債券利回りの上昇や見通しの急変に驚くほど強い耐性を示しているが、先行き不透明感が非常に大きく、今後の調整は激しいものになるとの見解を示した。

金融庁でも、今回の金利急伸が「数年に一度の大きな潮流の変化になる可能性がある」(幹部)との声が強まっており、監督局や検査局に加え、総務企画局で内外の市場分析などを担当するマクロプルーデンス総括参事官室も参加して、実態把握を行なう。

マクロプルーデンス室では、各銀行のCRO(リスク管理担当役員)への聴き取りを検討している。

(和田崇彦、布施太郎 編集:田巻一彦)



[東京 16日 ロイター]


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