カラダを潤すことが風邪やインフルエンザ対策になることをご存知ですか?寒さも厳しく、空気が乾燥する日が多くなることが予想される今冬を元気に過ごすためには「線毛ケア」が重要です。総合内科専門医の玉置先生に、線毛ケアについて相談をしてきました!

1


今年の冬は寒さ厳しい?ラニーニャ現象の影響とは

今年の冬にかけてラニーニャ現象の続く可能性が高くなっています。ラニーニャ現象とは、ある特定の海域(太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて)の海面水温が平常時よりも低くなる現象のことです。
遠い場所での出来事と思われがちですが、地球全体で大気や海水は繋がっているため、実は日本付近の天気傾向にも影響しているのです。ラニーニャ現象が発生していると、日本では夏は猛暑・冬は寒冬といった、季節差のハッキリした天気傾向になることが多くなっています。
つまり、今年の冬は「冬らしい冬」に。寒さも厳しく、特に太平洋側では空気の乾燥した状態が続きそうです。


空気の乾燥は粘膜の大敵!元気の秘訣は線毛ケア

冬の健康管理で、特に気になるのが風邪やインフルエンザです。これらの流行には冬の気候の特徴である「気温が低い」「空気が乾燥している」の2つが主に関係します。
冬らしい寒さとなると、暖房に頼る機会が増えるので、屋外も屋内も空気が乾燥している状態になり、全国各地で風邪やインフルエンザへの注意が必要になります。
国立感染症研究所の報告によると、11月第3週目の時点で既にインフルエンザの全国的な流行がはじまり、12月第1週目には定点医療機関当たりのインフルエンザ患者報告数が2.49と、例年と比べてかなり早いペースで発生しています。これから2月にかけて流行のピークを迎えますので、万全の対策で過ごしたいですね。
では、風邪やインフルエンザにかからずに元気に過ごすためには、どうしたらいいのでしょう!?居ても立ってもいられなくなったtenki.jpチームは、総合内科専門医である玉置淳先生にこの冬の過ごし方を相談してきました!

<お話を伺った先生>
東京女子医科大学
第一内科学講座 主任教授
玉置 淳先生

― 今年の冬は寒さが厳しく、空気が乾燥する日も多くなりそうです。風邪やインフルエンザの患者さんは増えてきていますか?
玉置先生:今秋は、咽頭炎や気管支炎などのウイルス性疾患の患者さんが多かったですね。インフルエンザの患者数もすでに出はじめてはいますが、本格的に患者数が増えるのはこれからです。「気温が低く」「空気が乾燥している」これからのシーズンは、ウイルスに感染しやすくなりますから、特に注意が必要ですね。
― なぜ「気温が低く」「空気が乾燥している」とインフルエンザや風邪になりやすいのでしょうか?
玉置先生:「気温が低く」「空気が乾燥している」と、ウイルスが活性化するほか、人間のカラダも防御機能が低下するため、感染しやすくなります。もう少し専門的な話をすると、人間の防御機能のひとつとして、「線毛機能」があります。鼻や口から吸い込んだウイルスや細菌などの異物は、気道の粘膜にくっつくと、気道の内面に備わる線毛によって排除される、これを「線毛輸送機能」と呼ぶのです。
― 線毛とは、どんなしくみですか?
玉置先生:線毛は、気道の内側にビッシリと存在していて、長さは10ミクロン(1ミリの1/100)、太さは0.2ミクロンくらい。常に粘液に浸かっている状態で、まさにイソギンチャクのように粘液に浸かりながらユラユラしているイメージですね。ただ、「気温が低く」「空気が乾燥している」冬は、カラダも乾燥しやすく、カラダが乾燥すると粘液が少なくなり、線毛が動きづらくなります。そのため、異物を排除する機能が低下してしまうのです。