本格アクションにも初挑戦した
フェリシティ・ジョーンズ

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 12月16日に公開される「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」でヒロインのジン・アーソを演じた英女優フェリシティ・ジョーンズが来日。世界中で絶大な人気を誇る「スター・ウォーズ」シリーズの新作に注いだ情熱、そして見出した“希望”について語った。

 シリーズの原点「エピソード4 新たなる希望」の直前の物語として、反乱軍の寄せ集め集団“ローグ・ワン”が挑む、帝国軍の究極兵器デス・スターの設計図を盗み出す決死のミッションを描く。主人公ジン・アーソは、幼くして両親と離ればなれになり、窃盗や書類偽造といった犯罪に手を染めながらたった一人で生き抜いてきた。ルーカスフィルム社長で、今作のプロデューサーを務めるキャスリーン・ケネディは、新ヒロインを「物語におけるジャンヌ・ダルク的存在」と表現したが、それは“ギミック”でしかないとジョーンズは言う。

 「みんなよりも秀でた女性にはしたくなかったんです。たくさんいる仲間のひとりであり、見ている人たちが共感して、物語に入ってければいいなと思っていました。中性的といったらおかしいかもしれませんが、女性であることがポイントではありません。ひとりの人間として、男性も女性も同じように共感できるキャラクターにしたかったんです」

 「博士と彼女のセオリー」でオスカー候補となり、「インフェルノ」ではトム・ハンクスと歴史的名所を駆け回ったジョーンズにとって、本格的なアクションは初めて。柔道経験者(「白帯のままだったけど(笑)」)だが、戦闘力の高い主人公を演じるにあたり撮影前にカンフーを特訓したそうで、「最初にトライしたときは、まるでコメディ番組みたいだったけど、だんだんと上手くなっていきました」とにっこり。しかし、撮影はタフで「わたし、トム・クルーズみたいにイケてたんじゃない?って思う瞬間もあったんだけど、やっぱり1日が終わるとアザだらけ」だったそう。それでも、「動きを通してキャラクターを模索していくのはすごく楽しかったから、またやってみたいです」と目を輝かせた。

 メガホンをとったギャレス・エドワーズ監督は筋金入りの「スター・ウォーズ」オタクであり、撮影現場では自らカメラオペレーターも務めていたという。「共演者のチアン(・ウェン)が『監督が撮影中ずっとカメラの重みを背負い続けてきたことは、作品の重みを感じ続けていたってことでもあるよね』とおっしゃっていて、わたしもその通りだと思ったんです」。エドワーズ監督の情熱は、キャストたちをさらに刺激した。「監督がOKを出しても『もうワンテイクお願い、もう1回だけ』と粘って、満足して現場を離れることがなかなかできませんでした。それくらいキャストのわたしたちも献身的に気持ちを注いでつくったんです」。

 父と息子の関係を描くことで一連のエピソードは神話性を帯びたが、今作では父と娘の関係がテーマとなる。大学生の時にシェイクスピア劇の上演で来日したというジョーンズは、サーガの“親子関係”をこう考察する。

 「シェイクスピアは父親と娘の関係にとても興味を持っていました。それが『ローグ・ワン』の中心にもあります。リア王の物語と同じように、子どもは親の足跡をどの程度たどっていくのか、親の行為が子どものアイデンティティに影響するのか、そして子どもはいかに抗わなければいけないのか。そういったことを模索しています。やはり『スター・ウォーズ』というのは、キャラクターのアイデンティティの在り処、特に親の人格や行為に対して息子はどういう人物であるのか、どのように自立した主体性を見つけていくのかというのがテーマでもありますよね。それが今作でも掘り下げられています」

 劇中でジンが「反乱軍は希望を信じて戦う」と訴えるように、「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」のキーワードは“希望”だ。そして、ジョーンズは今作から「団結」という希望を見出した。「一人ひとりのどこが違うのかということを忘れてひとつの目的を持てたとき、社会はひとつにまとまることができる。それこそが、“ローグ・ワン”というチームなんです。ひとつの目的があるからこそ、個人の違いなど取るに足りなくなっていく。そこが素晴らしいと思います」。