第1回マカオ国際映画祭が閉幕!(画像は最優秀作品賞に輝いた『ザ・ウィンター(英題) / The Winter』より)

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 第1回マカオ国際映画祭が現地時間13日に閉幕した。最終日はコンペティション部門の受賞結果が審査委員長のシェカール・カプール監督らから発表され、エミリアーノ・トレス監督の『ザ・ウィンター(英題) / The Winter』(アルゼンチン・フランス合作)が最優秀作品賞を受賞。日本から唯一、同部門に選出された矢口史靖監督『サバイバルファミリー』は賞を逃した。

 同映画祭は多彩なジャンル映画を紹介するもので、コンペティション部門にもコメディーやホラーといった娯楽作品が選ばれているのが特徴。その中で審査員が選んだのは、美しくも冬になると自然の厳しさが容赦なく襲いかかるパタゴニア地域を舞台にした人間ドラマ『ザ・ウィンター(英題)』だった。

 ほか、マイケル・ファスベンダー主演の英国映画『トレスパス・アゲンスト・アス(原題) / Trespass Against Us』(アダム・スミス監督)が審査員賞と最優秀女優賞(リンゼイ・マーシャル)の2冠を獲得。また、地元マカオ出身のトレイシー・チョイ監督『シスターフッド(英題) / Sisterhood』が観客賞と最優秀新人女優賞(ジェニファー・ユー)を受賞した。

 同映画祭は、行政主導で開催されたマカオ初の国際映画祭として鳴り物入りで創設。だが開幕直前にディレクターのマルコ・ミュラーが辞任するという異例事態が勃発し、開催そのものが危ぶまれた。そんな内部のゴタゴタ劇が影響してか、初日にカタログが間に合わず、チケット完売のはずの上映でも蓋を開けたら空席だらけだったりと混乱が目立った。中国本土からの観客を呼び込もうと無査証滞在可能な6日間の短期開催に踏み切ったが、どれだけの効果があったかは微妙だ。しかし、まだ第1回と歩み始めたばかり。通訳をはじめとするスタッフの育成は最重要だが、豊富な財源を武器にどんな成長を遂げていくのか? 見守りたい。(取材・文:中山治美)

受賞結果は以下の通り

●最優秀作品賞
エミリアーノ・トレス監督『ザ・ウィンター(英題)』(アルゼンチン・フランス)

●審査員賞
アダム・スミス監督『トレスパス・アゲンスト・アス(原題)』(イギリス)

●最優秀監督賞
マルコ・マルティンズ監督『セント・ジョージ(英題) / Saint George』(ポルトガル・フランス)

●最優秀俳優賞
ヌヌ・ロペス
『セント・ジョージ(英題)』(ポルトガル・フランス)

●最優秀女優賞
リンゼイ・マーシャル
『トレスパス・アゲイント・アス(原題)』(イギリス)

●最優秀新人女優賞
ジェニファー・ユー
『シスターフッド(英題)』(中国)

●最優秀脚本賞
エイミー・ジャンプ&ベン・ウィートリー
ベン・ウィートリー監督『フリー・ファイヤー(原題) / Free Fire』(イギリス)

●最優秀技術貢献賞
リカルド・アルヴス・Jr監督『エロン・ダズント・ビリーブ・イン・デス(英題) / Elon Doesn't Believe in Death』(ブラジル)のオリジナル音楽とサウンドデザインに対して

●観客賞
トレイシー・チョイ監督『シスターフッド(英題)』(中国)

●生涯功労賞
フォン・シャオガン監督(中国)

●ヴァラエティ・アジアン・ブロックバスター・フィルム2016賞

ヨン・サンホ監督『トレイン・トゥ・プサン(英題) / Train to Busan 』(韓国)