日本製品を不買せよと意気込む中国の「愛国志士」にとっての悩みの種は、愛すべき中国製品の中に多数の日本製部品が含まれていることだ。その最たる例としてしばしば挙げられるのが、中国ブランド自動車のエンジン。「日本製品をボイコットしたら、自国の自動車も乗れなくなるぞ」と言われると、ぐうの音も出なくなってしまうのだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本製品を不買せよと意気込む中国の「愛国志士」にとっての悩みの種は、愛すべき中国製品の中に多数の日本製部品が含まれていることだ。その最たる例としてしばしば挙げられるのが、中国ブランド自動車のエンジン。「日本製品をボイコットしたら、自国の自動車も乗れなくなるぞ」と言われると、ぐうの音も出なくなってしまうのだ。

 そんな「愛国志士」たちが心から待ち望んでいるのが、優れた性能を持つ中国産エンジンの登場だ。中国メディア・今日頭条は12日、「中国が自主開発した4つのエンジンで、日本の技術独占に宣戦だ!」とする記事を掲載した。

 記事は、中国の自動車工業発展のなかでエンジン分野は国外ブランド、特に日本のブランドに独占される状態となっていたと紹介。しかし、「何代にもわたる自動車業界人の努力により、国産ブランドのエンジンはすでに大きな発展を遂げているのだ」とした。

 そして、中国のエンジン生産が大きく発展したことを示す製品として「吉利3.5リッターV6エンジン」、「長城2.0リッターターボエンジン」、「上海汽車1.5リッターターボエンジン」、「吉利1.0リッターターボエンジン」の4種類を紹介。それぞれの特徴を説明した。「吉利3.5L」は「先進技術はないが、動力パラメーターを見ると日本製と遜色がない」、「上海汽車1.5T」は「出力は弱いがトルクが国外製より高く、差別化できる」とし、「吉利1.0T」に至っては、まだ量産体制に入っていないながらも「1.8リッター自然吸気エンジンに匹敵する動力で、世界の全ての1リッターターボエンジンの水準を超えている」と解説している。

 中国国産エンジンの開発が着実に進んでいる印象を与える記事だが、中国ネットユーザーの反応は渋い。「問題は、初期加工段階から手抜きやインチキが入りかねないことだ」、「吉利はトヨタの模倣、長城は三菱の模倣だ」、「燃費が悪いからみんなゴミ」、「データではなく、実際の状況で判断せよ」といったコメントが並んだ。その一方で、国産エンジンの更なる発展に期待を寄せる声も少なからず見られた。

 また、中国メーカーが現在直面しているネックは、エンジンではなく変速機にあるとの指摘も。優れたエンジンと信頼できるトランスミッションが組み合わさってこそ、安心かつ快適な「純国産車」ができるとの見方だ。「愛国志士」を奮い立たせるためではなく、世界的な自動車業界のレベルアップ、自動車文化の発展のために、中国メーカーの技術的な成長を歓迎したい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)