『ラ・ラ・ランド』が最多7部門ノミネートを果たした/写真:SPLASH/アフロ

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アカデミー賞に次ぐ2大映画賞と言われている、ゴールデン・グローブ賞(以下GG賞)のノミネート結果が、現地時間の12月12日に発表された。

【写真を見る】話題作『Moonlight』で監督と主演を務めたバリー・ジェンキンス/写真:SPLASH/アフロ

下馬評通り、これまでの映画祭を席巻している『セッション』(15)のデイミアン・チャゼル監督作『ラ・ラ・ランド』(2017年2月24日公開)が、作品賞、主演女優賞及び男優賞(コメディ/ミュージカル部門)など最多7部門のノミネート。

続いて、バリー・ジェンキンス監督作『Moonlight(原題)』が、作品賞(ドラマ部門)をはじめ6部門ノミネートされ、ケネス・ローナガン監督作『Manchester by the Sea(原題)』が5部門でノミネートされたのは驚くことではないが、今年も、様々なサプライズがあった。

高齢の、辛酸を舐めてきた組とサプライズノミネート組について、ピープル誌、ABCニュース、Usウィークリー誌、gossipcop.com、ロサンゼルス・タイムズ紙、IndieWire.com、エンターテインメント・ウィークリー誌などを参考にまとめてみた。

100人以上の外国人ジャーナリストやフォトグラファーからなる外国人記者クラブが選ぶGG賞は、スターや大物志向が強いと言われており、毎年「個人的なファンや好みの俳優が選ばれている」といった非難の声があるほどだ。

しかし、今年はオスカー常連の俳優たちが名を連ねているものの、少々地味な印象を受ける。さらに、小粒な作品やあまり名前の知られていない俳優たちが名を連ねている一方で、大作及び、大御所のクリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス、マーティン・スコセッシ監督などが続々と落選したことが、多くのメディアでサプライズとして取り上げられている。

最大のサプライズは、長い年月をかけてやっと製作にこぎつけたマーティン・スコセッシ監督作『沈黙-サイレンス-』(2017年1月21日)が、なにもノミネートされなかったことだ。主演のアンドリュー・ガーフィールドは、メル・ギブソン監督作『Hacksaw Ridge(原題)』で主演男優賞にノミネートされており、票割れした可能性も否めないが、いずれにしても、これについては誰もが驚くサプライズとなった。

また、実話を描いたクリント・イーストウッド監督作で、興行収入2億1800万ドル(約250億円)超えの大ヒットとなった『ハドソン川の奇跡』(16)も、主演のトム・ハンクスをはじめ総スカンを食らったほか、デンゼル・ワシントンが監督と主演を務めた『Fences(原題)』で、デンゼルは主演男優賞にノミネートされたものの、作品賞にも監督賞にも選ばれなかったことが驚かれている。

一方で、デンゼルと共にミュージュカル版でトニー賞を受賞したヴィオラ・デイヴィスが助演女優賞にノミネートされたことが、逆の意味でサプライズに。

これらの偉大な監督たちを差し置いてトム・フォード監督の『Nocturnal Animals(原題)』がノミネートされたこと、そしてなによりも、飲酒運転やユダヤ人差別発言などで映画界から干されていたメル・ギブソンが、第二次世界大戦を舞台にした『Hacksaw Ridge』で監督賞、ドラマ部門の作品賞にノミネートされたことが最大のサプライズになっているが、これでようやくメルがハリウッドにカムバックすることを許されたと言えるのか。

他の賞レースでは受け入れられたにもかかわらず、オスカーでは締め出されたベン・アフレックの例もあるため、今後のオスカーの行方が気になるところだ。(「第74回GG賞候補発表!疑問とともにGG賞“らしい”一面も」に続く)【NY在住/JUNKO】