カレー全体を覆うように、とろとろのチーズがたっぷり! SNSで広がるのもうなずける/みのりんご「キーマカレー+とろ〜りチーズ」(900円+200円)

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“食を通じて日本を元気に!”を合言葉に、さまざまなメディアで活躍するグルメブロガーやフードジャーナリストで結成された最強グルメユニット「食べあるキング」のメンバーが、それぞれ得意とするジャンルのチーズメニューを紹介!日本人なら誰もが好きな「カレー」を専門に、12年以上食べ続けているはぴいさんが、単なるチーズカレーに終わらない、個性的な3店をピックアップしてくれた。国民食とチーズの“カレー”なるコラボをご覧あれ!

【写真を見る】定番人気のチキンマサラカレーをベースに作られたカリヒオ「焼きチーズチキンカレードリア」(1200円)

■ カリヒオ「焼きチーズチキンカレードリア」(1200円)

銀座で 70 年続くカレーの名店「ナイルレストラン」で、唯一内弟子として修業を許された日本人・川村圭さんが、生まれ育った幡ヶ谷に10年前にオープン。当初は「自信がなくて試行錯誤の手探り状態」だったが、カレーソースの主力を牛すじ系とチキン系の2つに絞り込んで徹底的に研究。いまや遠方から足を運ぶ人もいるほど、唯一無二のカレーを作り上げた。「焼きチーズチキンカレードリア」は、オーブンを導入したことをきっかけに2016年6月に誕生。カリヒオ自慢のチキンマサラカレーをベースにしており、ランチで提供すると、瞬く間に完売するほど。さらにサービスで付くサラダの自家製ドレッシングは、わざわざサラダを大盛に変更する人がいるほどの人気。持ち帰り(650円)する人も多い、隠れた人気メニューだ。

「カレーのトッピングにチーズというのはよくありますよね。なので今回は、あえて焼きカレーを選んでみました。まずカリヒオのカレーは、ソースが絶品です。専門店の味ですが、一方で懐かしい家庭の味のようでもある。そのバランスがいい。誰が食べても美味しいと感じるはずです。『焼きチーズチキンカレードリア』は、そんなカリヒオのレベルの高いカレーソース、チーズ、ご飯、具材がひとつにつながった味。スプーンを入れて食べ始めるとまず甘辛系のカレーの味、そこにチーズのコクが加わって味の変化がやってきて…。ご飯を混ぜつつ、さらに食べ進めていくと卵の黄身がとろりと流れ出す。食べるという行為に、まるでストーリーがあるかのような楽しさがあるんです」(はぴい)

■ G’sBar「門司港焼きカレー」(880円/レギュラー)

飲食店がひしめく新宿三丁目の細い路地。目印は「門司港焼きカレー公認店」という黄色い旗だ。役者としても活動中という異色の経歴を持つG’sBarの店長、深見亮介さんが北九州市の出身ということもあり、バーでありながら明太子やじんだ煮といった北九州名物のフードがそろう。焼きカレーは北九州市の門司港にあった和食屋が発祥と言われており、北九州の人にはなじみ深いご当地グルメだ。2007年には観光振興などを目的とした「門司港焼きカレー倶楽部」が設立され、G’sBarは東京で初めて「門司港焼きカレー」の公認店に指定された。

「おすすめの理由は、なんといっても『門司港焼きカレー』というブランドバリュー。本来なら北九州に行かないと食べられないものを、東京に引っ張ってきたという功績は大きいですね。『門司港焼きカレー』には食べ方があります。チーズで見えませんが真ん中に卵が隠れています。これをスプーンですくって崩す。次に崩した黄身をチーズの表面にまんべんなく広げて、スプーンで切るように取り分けてください。混ぜないで食べるのがポイントです」(はぴい)

■ みのりんご「キーマカレー+とろ〜りチーズ」(900円+200円)

JR山手線の原宿駅近く。お昼時、電車の車窓から見える行列の先にある店がみのりんご。スパイスの香りを引き立たせるために、食材の肉の脂を最小限に使用して、旨みとコクをしっかり保ちながらもヘルシーなカレーに仕上げてある。温玉が乗ったキーマカレーに、フライパンで溶かしたチーズをたっぷりかけたのが「キーマカレー+とろ〜りチーズ」。あまりにもインパクトのあるビジュアルがSNSなどで広まり、これを目的に来店する人が続出。

「僕、本当はお店の人が勧めない限り、トッピングしない主義なんですが、これだけは別です。トッピングの域を超えて単体メニューと言ってもいい。このお店がメディアに取り上げられる時は、ほとんどこのキーマのチーズトッピングが紹介されている思います。まずビジュアルがすごい。チーズで覆われていてカレーというよりスイーツみたいでしょ?僕はまずチーズとご飯を少し食べて、その後カレーを混ぜて変化を楽しんでいます。温玉をどのタイミングで崩そうか、なんて考えながら食べてみてください(笑)」(はぴい)

【はぴい(飯塚敦)】

食べあるキングのカレー・B級グルメ担当。ブログ黎明期からカレーをテーマにした記事を書き続けている。「幡ヶ谷はカレー激戦区になりつつあります。今後も注目です!」