ルネサンスを代表する芸術家であるレオナルド・ダ・ヴィンチのこれまで未発見だった絵画が、パリのオークションハウスで発見されました。アメリカのメトロポリタン美術館を含む複数の専門家が「本物である」と鑑定済みで、新しく発見された巨匠の作品には1580万ドル(約18億1900万円)の価値があると評価されています。

An Artistic Discovery Makes a Curator’s Heart Pound - The New York Times

http://www.nytimes.com/2016/12/11/arts/design/leonardo-da-vinci-lost-drawing-discovered.html

2016年3月に医師を引退した男性が、額にも入っていない14点の絵画をフランス・パリにあるオークションハウスのTajanに持ち込みました。これらの絵は男性の父親が収集していたもので、Tajanも比較的低価格のアイテムが出品されるオークションハウスとのこと。Tajanで古典絵画のディレクターを務めるThaddee Prate氏が持ち込まれた絵を鑑定していたところ、その中の1点を見た時に、「単なる16世紀の絵画以上のセンスを感じました」とのこと。



Prate氏はこの絵について、古典絵画のアドバイザーで独立ディーラーでもあるPatrick de Bayser氏にセカンド・オピニオンを求めました。するとde Bayser氏は「この絵画が左利きの芸術家によって描かれていることに気付きましたか」と尋ね、さらに絵画が右から左に描かれたことを示す科学的な証拠を絵画の背面から発見しました。かの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチも左利きであり、右から左に描くことで知られています。2人はお互いを見つめ「信じられないことだがレオナルドの作品ではないか」と話したとのこと。



Prate氏は第三の決定的な意見を求めて、メトロポリタン美術館でイタリアとスペイン絵画部門の専門職員として働くCarmen C. Bambach博士に連絡をとりました。Bambach博士はレオナルド・ダ・ヴィンチに関する論文を発表したこともある人物です。Bambach博士は初めてその絵画を目にした時のことを「自分の目が飛び出たのではないかと思いました」と話しており、鑑定の結果、Bambach博士も画風などからまさしくレオナルド・ダ・ヴィンチのものであることを裏付けました。



なお、今回発見されたレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画について、Tajanは1580万ドル(約18億1900万円)という価値を評価していますが、オークションで販売されるわけではなくルーブル美術館に引き渡し済みとのこと。フランス政府は「公平な国際市場価値」を提示するまでに30カ月を要するとのことですが、計り知れない価値が認められれば、国外流出を防ぐために「フランス国宝」と認定される可能性もあるとのことです。