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先行している「Amazon Echo」を追いかける形で、11月に「Google Home」が米国で発売された。そして、これら音声アシスタントデバイスの新たな対抗馬としてMicrosoftが名乗りを上げた。Windows Centralの記事によれば、Windows 10に「Home Hub」と呼ばれる機能を実装する計画があるという。

まず、現状を整理しよう。Windows 10にはパーソナルアシスタント機能である「Cortana」があり、Windows 10 バージョン1607では、ロック状態のPCに話しかけることで、予定の確認や再生中の楽曲操作といったアシスタント動作を実現している。

もっともPCに話しかける文化はまだ育っていないため、積極的に活用しているユーザーは多くないだろう。かく言う筆者もデスクトップPCで使う場面は少なく、かろうじてiPhoneにインストールしたCortanaから出先のアクションを想起させられる程度だ。加えて、Windows 10におけるロック状態は、いずれかのユーザーがサインインしている状態であるため、Amazon Echoのように家族の誰もが……という訳にはいかない。

そこでMicrosoftは、Home Hubにおいてパスワードや暗証番号などを用いずに「PCのロックを解除し、家族内で共有しているデータへアクセス可能にする」ことを目指すとWindows Centralの記事では説明している。また、「Happy Screenと呼ばれる共有用画面において、カレンダーや付箋、タスクリストなどの操作を可能にする」という。

だが、Amazon EchoやGoogle Homeと対抗できるソリューションを、Microsoftがソフトウェアだけで実現できるか筆者は懐疑的である。先ごろリリースしたWindows 10 Insider Preview ビルド14986では、CortanaのフルスクリーンUIをロック画面に留まらず、デスクトップ上でも提供する新たなUXを試している。しかし、それでも居間などに設置したハードウェアへ話しかける場面には敵わない。

ここで注目したいのは、iOS/Android版のCortanaよりも、12月8日に中国の深センで開催した開発者向けカンファレンス「WinHEC 2016」で発表した「ARM版Windows 10」の存在だ。Windows RTと異なり、デスクトップアプリも動作するARM版Windows 10なら様々な利用スタイルが生まれる可能性が高い。以前の記事で、Windows 10 Mobileの救済策と予想した「Cobalt」プロジェクトだが、フタを開けてみれば、それが「ARM版Windows 10」であることに間違いないだろう。

阿久津良和(Cactus)

(阿久津良和)