あまりの急展開に追いつかず……元所属事務所のHPにはその姿が(トップコートHP・12月10日時点)

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 俳優・成宮寛貴(34)が12月9日に発表した芸能界引退は、ファンや芸能関係者にとどまらず、一般世間にも大きな衝撃を与えた。
 
 薬物使用の嫌疑をかけられた記事に端を発した引退劇の余波は、いまだ続いている。来年1月から放送予定の連続ドラマ『就活家族〜きっと、うまくいく〜』(テレビ朝日)に出演予定だった成宮の降板が決定。すでに撮影は開始されていたという。

 また、彼の代表作のドラマ『相棒』の再放送の差し替えが決定。CM4本も中止になるなど、巨額の違約金が発生するとみられている。

 この一件は、ASKAや清原和博、高知東生など有名人に蔓延する薬物事件に連なるニュースとして、真相の追究も含めて尾を引きそうだ。

「消えてなくなりたい」

 事の起こりは、12月2日発売の写真週刊誌『FRIDAY』(講談社)記事記事「成宮寛貴『コカイン吸引』疑惑の現場写真!」。

 成宮とされる男性が、グラスの先のシートに手を伸ばしている写真を掲載。記事によると、写真の提供者は成宮の友人とされる男性で、成宮から「クスリを買ってきて」と言われるのに嫌気が差し、関係を断ち切るために告発に踏み切ったというのだが......。

 これに対して、成宮の所属事務所は即座に「事実無根」と否定する声明を出し、成宮本人も「非常に憤りを感じる」とコメント。さらに尿検査を行なった結果、陰性だったことを明らかにし、「民事・刑事問わずあらゆる法的措置をとる」と表明していた。

 だが、12月9日発売の『FRIDAY』で、成宮がクスリを要求する生々しい音声データの存在が明らかになることが判明すると事態が一転、引退表明に至った。

 成宮は、報道各社に向けて芸能界引退についてFAXを送信。その文面には、次のような気になるメッセージが綴られていた。

 「全ての原因を作ったのは自分自身」「心から信頼していた友人に裏切られ複数の人達が仕掛けた罠に落ちてしまいました」「絶対に知られたくないセクシャリティな部分もクローズアップされて」

 「言葉では言い表せないような不安と恐怖と絶望感に押しつぶされそう」「自分のプライバシーが人の悪意により世間に暴露され続けると思うと、自分にはもう耐えられそうにありません」

 そして、「今すぐこの芸能界から消えてなくなりたい」――。だが、薬物使用をあらためて否定する言葉はなかった。
効果は短時間で常習性が強いコカイン

 成宮が使用していると報じられた「コカイン」は、興奮作用が即座にあらわれるドラッグで、その興奮は強烈だが短時間でおさまるといわれる。

 コカインを鼻から吸うと、すぐにハッピーな気分になり元気が出るが、通常は15分から30分でその効果は消える。効き目が切れた後は、疲労感やだるさ、憂鬱感が押し寄せるのが特徴だ。

 このように短時間で効果が現れては消えるため、常習者は効果を持続させるために一度に何回分かのコカインを用意し、切れるとすぐ次を吸うというパターンに陥る。常習が続くと、不安や不眠などの不快な症状がついてまわる、依存性の高い恐ろしいドラッグ、それがコカインだ。

 『FRIDAY』の記事では、慣れた様子でコカインをおぼれる姿を告発した友人が、こう証言している。

 <クレジットカードを使ってコカイン(の粗い粒)を砕き、1本の線になるようにラインを引き始めた。それから千円札を巻いて作ったストローで、コカインを鼻から吸い出した>

 これが仮に事実であるならば、彼は薬物依存症の治療を受けるべきだろう。

仮に事実ならば医療的サポートを受けるべき

 薬物問題の第一人者である、国立精神・神経医療研究センター・薬物依存研究部部長の松本俊彦医師は、「薬物本人の意志だけではどうしようもない<慢性疾患>だと考えるべき」と提唱している。

 薬物依存症から立ち直るには、本人の強い意志だけでなく、周囲のサポートが重要だ。だが、所属事務所の「トップコート」は9日付で契約を解除している。

 ならば親族は......。母子家庭で育った成宮は14歳の頃に母親と死別。頼れるのは弟や友人になる。しかし、直筆の引退声明に「心から信頼していた友人に裏切られ複数の人達が仕掛けた罠に落ちてしまいました」と綴ったとおり、極度の人間不信に陥っている可能性がある。

 薬物依存症の場合、精神的に大きなダメージを受ければ、それを解消するためにクスリに走る、という悪循環にはまりやすい。

 今回の報道に対して、本当に自身が潔白であれば、無実を主張し続けてほしかったと思っている人は決して少なくはない。仮にコカインの常用が事実であったとするならば、専門医に相談するなど医療的なサポートを受ける一歩を踏み出してほしい。
(文=編集部)