歴史的大会!フィギュアスケートGPファイナルは新時代の旗手が集い、時代は動いていることを実感させる大会だった件。
歴史的GPファイナル!

世界で一番熱いだろう日本のフィギュアファンだけが何故か録画中継の短縮版を見せられるという格好になったフィギュアスケートGPファイナル。日本勢は男子シングルと女子シングルの合算で金・銀・銅を獲得するという素晴らしい結果をおさめました。

男子シングルで羽生結弦氏が4連覇を達成し、宇野昌磨クンが2大会連続の銅を獲得したのもさることながら、女子シングルの宮原知子さんの銀は本当に価値ある銀でした。ロシア勢の躍進がつづき、何もかもを持っていかれそうな空気も漂う中で、着実な歩みで高みに迫っていくその姿。それは「希望」と言っていいものでした。

「特別な何か」を持っていると評されるタイプではなく、「安心・安定」という地味な讃え方をされることのほうが多かった宮原さん。そんな宮原さんだからこそ「希望」と呼びたくなるし、その価値も一層讃えたくなるというもの。身体能力じゃない。特別な大技じゃない。ひとつひとつを採り上げれば手が届きそうな断片を、サボらず、妥協せず、全部高めてつなげることができたなら、ちゃんと素晴らしい世界に行けるんだ。未来の選手たちに実感させるのに、こんなに適切な見本はないでしょう。

トータルスコア218.33点は浅田真央さんの持つ日本最高記録を更新するものでした。真央さんのようになるのは正直簡単なことではなく、誰しもが目指せる境地ではありません。けれど、宮原さんはたぶん、遠いだけで地続きの道の先にいる。歩みを止めなければ、近づくことができる場所にいる。「ここまでこれるよ」という目印のように。

こうやって競技は普及し、発展していくのだな…しみじみと感慨を覚えるような日でした。

そろそろKOSEのCMとかあるんじゃないですかね!

ということで、丸一日遅れとなり時期ズレ感は否めませんが、11日のテレビ朝日による「フィギュアスケートGPファイナル」録画中継から歴史的な日を振り返っていきましょう。

◆生で進行している時間でも絶対に生でやらないという強い気持ち!

まず歴史に残る戦いとなったのは女子シングル。そもそもがハイレベルな選手たちが集ったシーズンではありましたが、その中でもひときわの充実を見せる大会となりました。ショートプログラムでは、世界女王・メドベージェワがSPの歴代最高を更新する演技を披露。投げ込まれたおにぎりに猛スピードで駆け寄ってゲットしていくさまには、余裕というか、ゆとりというか、「テレビで好きなアニメ見たりしてリラックスするのも大切」という王者のメソッドを感じさせました。

しかし、ひとりだけの充実なら「歴史的」などと言う必要はありません。今季はやや突出した強さを見せるメドベージェワに対して、カナダのオズモンドが、そして日本の宮原知子さんがしっかりと食らいついていく。特に宮原さんは、今季はステップシークエンスをノーカウントと判定されたり、回転不足についての指摘がつづいたりして、GPファイナルへも滑り込みでの出場となっていましたが、ここにきてようやくいい流れをつかむような好演技でした。ロシア1強ではなく、北米、アジアと各大陸から新時代の担い手が集った……まさに百花繚乱という咲き誇り具合です。

↓浅田真央さんの世界記録をついに破られた!しかもトリプルアクセルなしで!


まだ女子の天井は見えないな!

この完成度+トリプルアクセルの新時代がくれば、さらに上が目指せる!

迎えたフリー、SP上位者が後半に控えるということで、自分が滑った段階でトップに出ることがまずは目標となる滑走順。1番手のラジオノワは冒頭のトリプルルッツで転倒するものの、後半のジャンプでコンボをつけてリカバー。全体的にジャンプは不安定ながら、大舞台で最後までやり切って、まずは場内に火を入れます。

ここから始まる歴史的スコア合戦。2番手登場のソツコワはこれが初出場とは思えない落ち着きぶりで、雄大な演技を披露。小さな回転不足はありますが、観衆にとっては気にならない程度の話で、大きな歓声を浴びる好演技に。自己ベストを更新し、勢いをもたらします。この流れに乗ってSP4位のポゴリラヤも自己ベストを更新する演技。特にルッツから始まるコンボ2本は、サイズ感も含めて大砲2発という感触。トータル216.47点と、例年ならこのまま優勝という高得点に乗せてきます。

しかし、これで終わらないのが「歴史的」な日。SP上位組から最初に滑るカナダのオズモンドは、冒頭のトリプルフリップ+トリプルトゥループのコンボを、大きなジャンプで雄大に決めて、さらに上回っていこうという構え。つづくコンボでセカンドジャンプが抜けて2回転になる小さなミスはありますが、華やかな笑顔、初のGPファイナルという充実感、まるで氷上のバレエのような優雅な踊りは、こちらも自己ベスト更新の136.91点をマーク。連続の200点超えで、さらに加速をつけていきます。

5番手で登場は宮原知子さん。今季のさっとんはバレエのレッスンを取り入れて身振り手振りでイメージを伝える技術を積み上げたり、大胆に背中を見せる衣装や、スターウォーズというエンタメ方面から攻める選曲で、「安定・安心」というイメージを突きぬけようという構え。安定・安心だけでなく、驚きと爆発を。もっとハジけちゃおうという意気込みを感じるシーズンです。

その「ハジけ」がついにきたか。冒頭のトリプルループは美しく決め、トリプルルッツ+トリプルトゥループもまったく問題なく決めてスムーズな立ち上がり。シーズン序盤はノーカウントと判定されたステップシークエンスも、宇宙戦争が銀河に拡大する勢いでリンクいっぱいを姫が駆け抜けます。場内から拍手が自然発生するレイバックスピンは文句なしの出来栄え。

演技終盤には回転方向を変える自慢のスピンを披露すると、その時点から好演技・高得点を確信する観客たちが立ち上がり、演技終了と同時にジャンピングオベーション。さっとん本人も珍しく強く大きなガッツポーズを見せるなど、今季のうっぷんを吹き飛ばすような会心の演技。自己ベスト合戦となった歴史的大会で、さっとんもまたしっかりとその流れに加わっていきました。

↓きた!出た!自己ベスト143.69点!浅田真央さんのソチのフリーを超え、総合でも日本歴代最高となる218.33点!


事前に練習していたというガッツポーズもバッチリ披露!

「ガッツポーズも練習するんだ」という生真面目エピソードとして受け止めておきます!

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さぁ、残すはSP1位のメドベージェワのみ。大会が始まる前は、ロシア国内大会にされてしまうのではないかという懸念すらありましたが、北米とアジアがひとつずつ表彰台を確保。さらに色でも確信は抱かせないほどに迫ってきました。燃える、面白い。テレビで録画中継を見せられているということさえ忘れることができたら、最高に面白い大会です!

メドベージェワは冒頭のトリプルフリップはお手つきで、予定のコンボも抜けてしまう立ち上がり。しかし、演技後半のトリプルフリップをコンボにして問題なくリカバー。つづけざまに2つめの
3回転+3回転を入れてくるなど、女王にふさわしい構成でどんどんスコアを重ねていきます。

ラストは「スピン終わりでキメっ!」という定番の形ではなく、電話を受けて表情を作るという舞台のような終わりかた。こういうスコア合戦の中で見ていて改めて思うのは、最後に顔の演技を持ってくるということの難しさ、それゆえの独自性です。疲れていたり、失敗にヘコんでいたりしたら、最後の顔はきっと作れない。底知れぬ実力が、こうした構成を可能にするということを思うと、まだまだほかの選手にとっても同じ伸びしろはある、未来は明るい、そんな気にさせられます。

↓トータルの世界記録に肉薄し、歴史的一日を締めくくる演技!メドベージェワ納得の優勝!



採点方式の違いをも超えていく!

時代は前へと動いている!

そして、「次あたりが歴史的一日になるんだろうなぁ」という感じの男子シングル。女子シングルの自己ベスト合戦とは趣を少し変えて、出入りの激しい大会となりました。上位勢は軒並み失敗し、逆にSPで出遅れた側が追い上げるという展開は、勝負としては面白いものでしたが;

まず1番手で登場の宇野昌磨クン。冒頭の4回転フリップをクリーンに決めると、つづく4回転トゥループもしっかりと決めます。演技後半にはイーグルからのトリプルアクセル、フリーで3本目となる4回転と次々にジャンプを決めていきます。コレオシークエンスでのクリムキンイーグルも心なしか長く見えるバッチリの決め具合。自己ベスト更新のフリー195.69点は本当にお見事でした。

結果論ですが、SPでの4回転+3回転のコンボ大失敗がなければ、300点付近に迫り優勝を争っていけるだけの演技でした。フリー、SP2本揃えるのは難しいことですが、「揃ったら金争い」というゾーンには確実にいる。ここからの1年でどう伸ばせるか、まわりがどれだけ停滞するか、日本勢の金・銀というところも含めて、現実味を帯びてくるような飛躍の演技だったと思います。

↓「志望校に合格した家族」みたいな感じの喜びのキス&クライ!


どうでもいいけど、ホントにコーチなのかなwww

下宿先の未亡人って言われたほうがしっくりくるwww

SPで輝きを見せたアダム・リッポンは勝負の4回転トゥループが転倒となる苦しい立ち上がり。その後も転倒が相次ぎ、得点としてはまぁ伸びないわなという苦しい演技。それでも見せ場をキッチリと作るあたりはベテランであり、エンターテナーだなというところ。

演技終盤、最後のルッツジャンプは途中で披露したトリプルルッツが転倒により単独ジャンプとなっただけに、「コンボでやらねばならない」というジャンプでした。しかし、そこでリッポンが選んだのは、両手を上げるオリジナリティあるリッポン・ルッツをキレイに決めること。自分にしかできないこと、自分の魅力、少しのスコアよりもそういう矜持のようなものを大事にする姿勢、僕は好きです。

スコアやメダルはもちろん大事だけれど、勝てばいいってものではない「楽しさ」がある。そういう選手が年を重ねてGPファイナルまでたどり着いたというのは、「自分の歴史」には残る試合だったように思います。いい大会だったのではないでしょうか。

前半組最後は「個性=4回転」で押してくるアメリカのネイサン・チェン。「予定通り決まったらとんでもないことになる」と言われつつも、ここまでのシーズンはどこかで失敗もありました。それがこの日は、これが実力ダッタンだと世界を唸らせるようにズバズバと4回転を決めていく。

冒頭から4連続×3種類の4回転という異次元の構成を、すべて加点がもらえるようなジャンプで決めきってしまいました。「演技後半にこの4連続4回転を持っていったらそれだけで3点くらい伸びるんか…」という、どうでもいい計算まで始めたくなる鬼ジャンプ。

そして、スピンやステップで若干のレベル取りこぼしはありましたが、出来栄えの部分でもマイナスがひとつもないというのがまた素晴らしい。全体がしっかりした上で異次元のジャンプが乗っているからこそ、自己ベスト更新となる197.55点も出せるというもの。世界最高記録保持者も拍手するよりほかにない新時代の演技は、平昌五輪は「300点が表彰台のライン」と確信させるものでした。

↓「きたな!歓迎するぞ!」という300点世界からの歓迎の声!

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後半組、まず登場したのはSP1位の羽生氏。SPの貯金があるので比較的余裕はありますが、直前にネイサン・チェンのアレを見せられたら燃えないワケがありません。じょじょに慣れ始めた感もある4回転ループはしっかりこらえて着氷。演技中にチラリと笑顔も見せるなど、この演目自体に対する習熟も生まれてきたでしょうか。

しかし、演技後半に入ると4回転サルコウは転倒となりコンボも抜ける形に。さらに、トリプルアクセル+シングルループ+トリプルサルコウのコンボでは、シングルループの回転不足を取られるという珍しい失敗も。最後のルッツも抜けてシングルとなるなど、ジャンプはこの日は噛み合わないままとなってしまいました。

ただ、何と言うか、それが痛みとか怒りに変わるのではなく、それもまた人生と受け止めるような穏やかな姿に、大きな変化を感じる演技でした。GPファイナル3連覇で迎えた今大会、そのうちひとつは滑ることさえ困難だったシーズンだった。人生の浮き沈み、そのすべてがつながっていくのだということを、この「Hope&Lagacy」という曲に寄り添って、改めて感じているのかなと想像したくなるような姿でした。

細かいところで言えば、SPは「ズサーーー」をアップデートしていましたが、フリーではレイバックイナバウワーにアップデートが。NHK杯では「両手を上げる⇒反り返る」という流れで普通に入っていたのですが、今回は音楽に合わせて「左手を上げる⇒右手を上げる⇒交差させる⇒左右に大きく広げる」という変形ロボみたいな動きに。「この2週間、こんなこと考えてたんかい!」(2回目)というアップデートは、またひとつ音ゲーをエクセレントに近づけていくものでした。今回は大きなアップデートはそれぐらいなので、振り付けは落ち着いてきたんでしょうね。完成度はここから高めていけば、3月には全然間に合いそうですね。

↓満足いかないフリーではあったけれど、誰も「2本揃える」ことができない大会ならば、絶対王者の優位は揺るぎない!


いいよいいよ!まだピークまでいってない!

このままジワジワ上げていって世界選手権で爆発だ!

さて、何かヘンな空気になってしまったのか、その後も連鎖する失敗。ハビエル・フェルナンデスは冒頭の4回転トゥループが抜けて3回転になると、4回転サルコウもこらえて粘ったという出来栄えに。演技後半でのトリプルアクセルでも転倒があったりと、ピリッとしない演技になります。

終盤のプレスリーになりきったステップシークエンスは、振り付けも含めて見せ場の多いところで、出来栄えも含めて得点はしっかりと取りましたが、ちょっと動きのキレはなかった感じでしょうか。まぁ、世界選手権にはキッチリと合わせてくる本番力の持ち主なので、むしろ「ここは一回落としている」くらいに考えたほうがいいのかもしれません。

↓落ち込んでいるだろうハビちゃんには、世界的スケーターからのありがたい言葉を贈るぞ!

言葉:「起こることにはいつも意味があるよ!」
言葉:「乗り越えられるから人生だよ!」
言葉:「人間味のある演技が好きだよ!」
言葉:「SNSよりメールでやったほうが確実に伝わるよ!」
言葉:「一息ついて。お疲れ様!」

ありがたい言葉に感謝ですね!

ひとつノイズが混ざってますが気にしないでください!


↓ハビちゃんの最高の演技を2016年中にどうしても見たい人は、12月29日マドリードに集まれ!


レボリューション・オン・アイス!

レボリューションは宇宙海賊ゴー★ジャスのイントネーションで言うのがオススメです!

↓なお、レボリューション・オン・アイスの公式アンバサダーは最近マドリード情報に敏感になっています!
<ミキ★アンドーが最近リツイートしてくれたマドリード情報>






日本人に必要なマドリードの知識!

それは、「レアル・マドリード」と「ハビちゃんの出身地」と「12月29日にレボリューション・オン・アイス開催」の3つです!

そして最後に登場のSP2位、パトリック・チャン。冒頭の4回転トゥループはスコーンと転倒。さらにやや苦手なトリプルアクセルもスコーンと転倒。さらに演技後半にもトリプルアクセルでスコーンと転倒。3回の転倒ということで、「-1.00、-1.00、-2.00」と減点幅もドンと大きくなりました。しかし、今季導入した4回転サルコウはしっかりと決めることができました。「よし、4Sは決まったな!課題はクリア」という手応えをもってシーズン終盤には臨んでいけそう。4S決まったんで、あとはまぁ、イイと思います!

↓ということで、表彰台の顔ぶれはこんな感じに!

ガッツポーズ1・2・3・4で4連覇!

回数を重ねたものだけに許される遊び!

来年はブレーキランプ点滅5回で「ゴ・レ・ン・パ・!」のサイン!

成功への未来予想図 [ 名倉正 ]

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終わってみれば羽生氏が逃げ切ってGPファイナル4連覇。しかし、この4連覇は去年ともその前ともまた違うもの。いろいろな意味で全力を出し尽くすようなものではなく、心も身体も頂点の少し手前にある、手綱をしっかりと絞った状態での4連覇。すべてが噛み合う日がきたら、きっと自分を超えられる。ますます世界選手権への期待感が高まるものでした。

GPファイナル制覇で事実上、派遣枠のひとつを得たとは思われますが、3月まではまだまだ長い道のり。自分自身に調子を問い掛けながら、そこで爆発するための道のりをしっかり見つけていってほしいもの。静かに燃える全日本、来季を見据える四大陸、そして試金石の世界選手権へ。ひとつずつ階段をのぼっていくように。

日本勢という意味でも、宮原知子さんは銀、宇野昌磨クンも銅と男女シングルで金銀銅をコンプリートする素晴らしい結果。こんな大活躍を、平昌で見たい、見られるんじゃないか。「あるんじゃないかな」という気持ちが高まるファイナルでした。何が起こるかわからない人生では、何だって起きるかもしれない。金銀銅、いや金金銀を想像したってダメってことはないだろう。夢は大きく広がりますね。

↓「何だって起きる」というミュージックに乗って、日本勢メダルトリオがエキシビションに揃いぶみ!


何でもできるし、何だって起こせる!

思わなければ、その可能性もゼロになる!

「できる」の気持ちでさらなる未来へ!

「できる!できる!できる!できる!できる!」5回言っときますね!