アレンジはあるものの、オリジナル版を踏襲

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 名匠・山田洋次監督が約20年ぶりに手がけた喜劇映画「家族はつらいよ」(2016)が、中国でリメイクされることがわかった。すでに11月14日にクランクインしており、主に北京市内で12月下旬まで撮影を行う。「麻煩家族」(日本語で“やっかいな家族”の意)のタイトルで、中国国内5000館規模で2017年4月28日に公開される。

 オリジナル版は山田監督の「東京家族」(12)で一家を演じたキャスト陣が再結集し、熟年夫婦の離婚騒動をめぐって織り成される人間模様を描く。橋爪功と吉行和子が離婚危機に瀕する熟年夫婦、西村雅彦と夏川結衣が長男夫婦、中嶋朋子と林家正蔵が長女夫婦、妻夫木聡と蒼井優が次男カップルを演じている。

 リメイクの話が持ち上がったのは、オリジナル版が完成した直後のこと。山田監督と親交の深い中国映画プロデューサーの顧暁東氏が来日した際、「家族の中で起こる騒動は万国共通。各国バージョンがあったら面白いのでは」と語り合ったという。そして16年6月の第19回上海国際映画祭で上映されると、エンドロール後に満場の客席から大喝さいが起きた様子を目撃し、顧氏はリメイクを決意。山田監督もオファー快諾し、製作が決まった。

 舞台を北京市内に移したほか、登場する小料理屋が胡同の食堂、家族会議の出前がウナギではなく北京ダックに変更されているものの、オリジナル版を最大限尊重する脚本作りを志向。家族の設定・職業を踏襲し、3世代が同居する一家に巻き起こる熟年離婚騒動を映し出す。

 チェン・カイコー監督作「人生は琴の弦のように」や中国版「深夜食堂」などに出演し、中国全土で人気を博す俳優ホアン・レイが、今作で映画監督に初挑戦。長男役でも出演を果たしている。さらに実力派の俳優陣が集い、「グリーン・デスティニー」「HERO(2002)」「単騎、千里を走る。」などで知られるビル・コン氏がエグゼクティブ・プロデューサーとして参加する。

 なお、日本では続編である「家族はつらいよ2」が、17年5月27日から全国公開される。