Doctors Me(ドクターズミー)- 冬こそ要注意!掃除をしないと加湿器が危ない、その理由とは!

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インフルエンザウイルスを含むウイルスは、冷たく乾燥した空気を好みますし、我々ののどや鼻の粘膜も乾燥すると抵抗力が下がります。そこで活躍するのが加湿器です。
今回は、加湿器の掃除の重要性について、医師に詳しい話を聞いてきました。

加湿器の種類

加湿器の仕組みにはいくつか種類があります。

1.スチーム式・ファン式・スチームファン式
加温することで水を蒸気にします。これは水を加熱するため、水に含まれた細菌などが死滅しやすく、衛生的であるといわれていますが、熱い蒸気が出てくるのでお子さんやペットのいる家庭では使いにくいとされています。また、騒音や電気代も問題になります。

2.超音波式
水に超音波を当て、粒子にして放出します。こちらは小型で静か、安価であり、放出される蒸気は熱くなく、やけどの心配もないため広く普及しています。
しかし超音波式にも問題があります。入れた水が細菌やカビで汚染していたり、貯水タンクの中で次第に細菌が繁殖していると、その微生物ごと空中にばらまいてしまうのです。
超音波式の加湿器はこまめに清掃するか、加温式の製品やハイブリッド式と呼ばれる製品に買い替えるなどの工夫が必要でしょう。

超音波式加湿器のお手入れ

超音波式加湿器は、清掃が重要なのですが、清掃しなくても使えてしまうので、ついつい水を継ぎ足して使ってしまったりしがちです。
また、超音波式以外の製品でもフィルターの清掃や定期的な交換が必要です。加湿器清掃用の塩素系洗剤なども販売されています。

超音波式の加湿器によって空中に細菌・カビなどが散布され、それを長期間吸い込んでしまうと、肺の中でアレルギー反応が生じ、アレルギー疾患を引き起こすことがあります。

加湿器によるアレルギー疾患

・過敏性肺炎
「肺炎」は肺の小さな部屋である肺胞の中の空間での炎症を意味します。

・過敏性肺臓炎
「肺臓炎」は肺胞の壁そのものが炎症を起こしている病態を呼びます。

加湿器が原因となって発生した過敏性肺炎・肺臓炎を、俗に「加湿器病」と呼んでいます。原因となる菌の一つとして、レジオネラ菌が有名です。
これは1976年アメリカで退役軍人の会合が開かれていたホテルで、空調から放出されたレジオネラ菌が原因となって肺炎患者が集団発生した事件で発見された細菌です。

レジオネラ菌以外にも、通常は病原性を持たない細菌やカビであっても、繰り返し肺の免疫を刺激することで、過敏性肺炎・肺臓炎を引き起こすことがあります

加湿器病の症状

加湿器病では、
・発熱
・咳
・悪寒
・息切れ
・全身のだるさ
・食欲不振
などの症状が生じます。

診断のためには胸部レントゲン、CTなどの画像検査、気管支鏡検査が行われますが、症状が一般的な風邪と似ており、すぐに診断がつかないこともあります。
一般的な風邪の治療を行っても改善しない場合、加湿器を使っていればその影響が疑われます。加湿器病で受診する場合は、呼吸器内科が適しています。

医師からのアドバイス

お手入れが難しい場合は、加湿器でなくても、濡れタオルや洗濯物を部屋に干すなどの対策でも部屋を加湿することができます。
また風邪予防には締め切った部屋で加湿器をかけるよりも、程よい換気をしながら使用するのがいいでしょう。

(監修:Doctors Me 医師)