帰国後中国に関わる仕事をずっとしている。転職も重ねており、色々な会社を見てきた。業種を絞っていなかったので、様々なタイプの中国の会社も見てきた。今回は「中国の会社」を自分の経験で書いてみようと思う。資料写真。

写真拡大

帰国後中国に関わる仕事をずっとしている。転職も重ねており、色々な会社を見てきた。業種を絞っていなかったので、様々なタイプの中国の会社も見てきた。今回は「中国の会社」を自分の経験で書いてみようと思う。この話はあくまでも一会社員としての意見ということを予めご承知願いたい。

まずよく言われる「中国のいま、そして常識」であるが、その状況や常識はせいぜい前後2、3年くらいしか通用しない。理由は至って簡単、中国の成長速度はものすごい勢いで目まぐるしく変化を遂げているからである。数年前までは手の届かない高級品が気づいたら簡単に買えるものになっている。例えば私が留学した当初、携帯電話は高級品で、所有者はわざわざ着信音を長く鳴らして持っていることを主張していたが、数年後の都市部では一人一台持つ時代になっていた。自分は体験していないが、日本の高度成長期みたいなものだろうと思う。

会社の雰囲気は業種や国営か民営かによってかなり差があると思う。映像関係に一時いたが国営企業は基本的にはのんびりであった。商品納期はギリギリの場合もあったが、基本的には期日内に納めていたし、コミュニケーションはしっかり取れていればやりやすい方であった。民営は会社によって対応のバラつきがあったので(会社設立時のメンバーが国営出身であるかによっても傾向が全く違う)、早めにその会社の傾向を把握し、上手くスケジュールを調整する必要があった。この業界はどちらかと言うと人間関係が重視され、親しくなればより真摯に対応してくれていたように思う。

逆にインターネット系、動画サイトやECサイトなどは伸び盛りの業界だけあって、日本の同じ業界と比べても倍以上の動きをする。彼らは会社の業績を少しでも早く伸ばすことを重視しているので、長期的にプランを立て利益を上げることよりも、短期的にすぐ動けて利益上げることを優先することが多々ある。この動きの差が日本の会社とよく噛み合わない。大企業になればなるほど意思決定に時間がかかるので、気づけば日本以外の海外企業は進出しているのに日本はほとんどなし、という事態が起きている。だが、中国側の動きが性急すぎて私自身よく戸惑うことがあるので、日本の一般企業が慎重になるのは仕方ない、と思うことはある。こちらの業界はビジネス上の付き合いという雰囲気が非常に強い。スピード感が合わなければ、それで終わりという感じを受けることもある。

ただ言えるのは、中国で仕事をしたいのであれば柔軟性は何よりも大事である。最新の情報を受け入れ、その上で自社に合う最適な方法で中国企業と組めれば13億の市場がそこには広がっている。

■筆者プロフィール:神田 遊
神奈川県に生まれ、小学生のころから中国の歴史に興味を持ち、本場の歴史を学びたいとの思いから高校卒業後に留学。西安で主に語学を、済南の山東大学で歴史を学んだ。2008年に卒業し、帰国後は中国関係の仕事に携わっている。