8日、大気汚染で苦しむ中国が導入を進める「ミスト砲車両」だが、まったく効果のない無用の長物だと専門家から批判されている。

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2016年12月8日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、大気汚染で苦しむ中国が導入を進める「ミスト砲車両」だが、まったく効果のない無用の長物だと専門家から批判されている。

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ミスト砲車両とはトラックに大砲のような形状のミスト発生装置を積んだ車両のこと。高度数十メートル、長さ100メートルに広がるミストを噴出し、大気中に浮遊する汚染物質を地面に落とすというハイテク機器だ。大気汚染が深刻化するなか、中国各地の地方政府が争うように購入している。中国政府調達サイトで検索すると、146件もの競売公告が確認された。高まる需要を見込んで、特殊車両生産メーカーの多くがこの分野に参入している。

しかし、これほど人気の「ミスト砲車両」だが、その効果については専門家から疑問が寄せられている。中国科学院大気物理研究所の王躍思(ワン・ユエスー)研究員によると、大気はかなりのペースで対流しているため、地表近くの浮遊物を落としたところで大した意味はないという。北京大学公共衛生学院の潘小川(パン・シャオチュエン)教授も同意見だ。スモッグ発生時には高度2000メートルまで汚染物質が浮遊しているが、ミスト砲車両の影響力はせいぜい高度200メートルまで。効果は薄いという。(翻訳・編集/増田聡太郎)