急速な経済発展と同時に、深刻な環境汚染を引き起こしてしまった中国。冬に入って再び重度のスモッグが中国国内の空を覆っているが、広東省汕頭市にある小さな村でも、豊かになることと引き換えに大切な物を失ってしまったようである。(イメージ写真提供:123RF)

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 急速な経済発展と同時に、深刻な環境汚染を引き起こしてしまった中国。冬に入って再び重度のスモッグが中国国内の空を覆っているが、広東省汕頭市にある小さな村でも、豊かになることと引き換えに大切な物を失ってしまったようである。

 中国メディア・今日頭条は8日、「中国最大の電子ゴミ村 世界各地のゴミを処理し、人びとはゴミで豊かになった」とする写真記事を掲載した。記事は、同市にある小さな村・貴嶼鎮では「奇特な光景を見ることができる」とし、街頭には多くの新しい建物が立ち並び、高級自動車がいたるところで見られる一方、「黒変し異臭を放つ河川そして村全体に山積みされた電子ゴミもあるのだ」とした。

 そして、村の中には電子ゴミを処理する小屋が5000件以上存在し、年間で数万トンの世界からやって来る電子ゴミを処理していると説明。電子ゴミの処理によってこの村は蓄財に成功したものの、ゴミの処理が不適切なために現地の環境は深刻なダメージを受け、電子ゴミの焼却を過剰に行ったことで空気も汚くなってしまったと伝えた。

 掲載された画像からは、村を流れる川に投棄されたおびただしい数のゴミ、住居の内外に積み上げられた各種の電子ゴミ、貨物車に山積みされて運ばれてくるゴミ、劣悪な環境の中で手作業で電子ゴミを分解する作業者たちを見ることができる。記事と写真を見た中国のネットユーザーからは「命とお金を引き換えている」、「ひどい汚染だ」、「儲かるのは一世代のお金。害されるのは何世代もの人の命」といったコメントが寄せられている。

 同鎮の汚染状況は2007年ごろよりすでに問題視されており、数年前より現地政府が汚染の改善、不法運営の取り締まりを実施してきたという。その成果は徐々に出始めているが、約20年に及ぶ汚染の状況は根深く、元の環境を取り戻すにはなおも長い道のりと大きな努力を必要とするようだ。そして、問題なのは、中国の各地にはこのような深刻な汚染に苛まれている場所が数多くあるということだ。汚染の改善は、数年で片付く問題ではない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)