2009年から始まった「SURUGA bank CUP フットサルフェスタ」が、今年から装い新たに女子サッカーや女子フットサルを応援する大会「スルガなでしこフットサルカップ」に。写真:中山伊織

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■日本女子フットサルリーグへ向け、現在はプレ大会を実施中
 
 今年女子フットサルの全国リーグである「日本女子フットサルリーグプレ大会」が初めて開催されている(日本女子フットサルリーグHP  http://w-fleague.jp/)。ひとつのきっかけとなったのは、昨年のフットサル日本女子代表の第1回AFC女子フットサルでの準優勝。結果が良かったからではない。過去アジアインドアゲームズフットサル競技3連覇を果たしていた日本にとって、望んでいた“優勝”という成績が得られなかったためである。

 アジアの各国が代表強化のために女子のフットサル全国リーグを開催し、1か月単位の代表合宿等で強化を行なっている中、日本ではいまだ全国リーグが存在していない。代表監督が地域リーグを可能な限り視察して選出を行ない、大会前に数日間の合宿を経て本番へ突入する、という活動しかできていなかった。

 今後、日本リーグが設立される事でより高いレベルでの試合で切磋琢磨されることで間違いなく競技レベルは向上する。また常に代表監督が選手のコンディションチェックが行なえるというメリットと、全国リーグというステータスが備わることで、サッカーから転向する選手も増加してくるかもしれない。現在女子フットサルには熱い視線が注がれている。
■「スルガなでしこフットサルカップ」には強豪が集結した
 その女子サッカーと女子フットサルを応援する大会として12月4日(日)静岡県沼津市のスルガ銀行フットサルパークで、「スルガなでしこフットサルカップ」が開催された。

 出場チームは日本女子フットサルリーグにも参加し、今年の全日本女子フットサル選手権優勝のarco-iris KOBE、全国大会常連のVEEX TOKYO Ladies、Fリーグの女子チーム部門のFUGADORすみだレディース、そして地元静岡から成長著しいスポパラDFUT WINGSの4チームが参加し、熱戦が繰り広げられた。
 
 大会は総当たり、試合時間は15分ハーフの30分で行なわれたが、いずれのチームにも代表経験者、代表候補選手が所属していることもあり、全6試合中3試合が引き分けになる大接戦。その中でも大会を通じて1失点と高い守備力を見せつけたVEEX TOKYO Ladiesが1勝2分けの成績で優勝を飾った。同チームの青山実苗キャプテンは地元静岡県の出身。「素敵な大会に招待していただき、そして優勝できてうれしいです。また来るにん!」と静岡弁であいさつし、会場を沸かせていた。

 大会のスポンサーであるスルガ銀行執行役員小塩茂樹氏は「皆さんが女子フットサル界で活躍することが、周りに大きな力を与えることになると思います。スルガ銀行も皆さんをサポートできるように頑張っていきたいと思います」と大会を締めくくった。

取材・文・写真 中山伊織(PANNA Futsal)