子どもが寝付かない原因は? 幼児期に“早寝早起き”を習慣化させるコツ
“早寝・早起き・朝ごはん”と交通安全の標語のように言われることがあります。心身の発達のために、子どもを早く寝かせることはとても大切なことですよね。
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分かってはいるけれど、大人の生活リズムに子どもを付き合わせてしまいがち。
こうして寝る時刻が遅くなれば当然、朝、眠くてなかなか起きることができません。「早く起きなさい!」と急かす言葉で一日が始まります。
起きても登園前の時間ギリギリ。「早くご飯食べなさい!早く歯磨きしなさい!早く着替えなさい!」と朝から叱る回数も多くなってしまいます。
毎朝、子どもを叱りながら幼稚園、保育園に送り出す毎日が続き、朝から親も子もストレスが溜まり、嫌になってしまいますよね。
では、一体、どうやって早寝をさせるようにしたらよいのでしょうか。
今日は『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者の立石美津子が早寝の工夫をお伝えします。
一日のサイクルを見直そう
夜寝ないのはズバリ、昼間寝すぎているからです。
幼稚園は3歳以上の子が通います。3歳児でもお昼寝はありません。
これに対して保育園に通わせている子は年齢が5歳になっていてもお昼寝タイムが設けられています。
小学校入学に向けて年長児には昼寝をさせない園もありますが、そうでもない保育園もまだまだあるようです。
昼間、2時間も3時間もぐっすり寝てしまうと、当たり前のことですが帰宅後夜8時には寝てくれません。布団に入ってもゴソゴソしてなかなか寝付けません。
中には夜11時12時まで起きている子もいます。
でも、翌朝はママの出勤に合わせて保育園に連れて行くため、6時や7時には叩き起こします。こうなると夜間の睡眠時間が6時間と短くなっているため、また保育園で2〜3時間も眠ります。
だから家に帰ってからまた就寝時刻がずれ込む悪循環に陥るのです。
これを断ち切るために、園の先生に「お昼寝時間が長いと夜なかなか寝てくれないので、30分以内に起こしてください」とお願いしてみましょう。
これで断られることはまずないと思います。
保育園は午睡時間を給食後の12時30分〜15時30分と設定していても、その時間ぐっすり寝てしまう子どももいれば、1時間くらいで起きて布団の上でゴロゴロしている子どももいます。
だから昼寝時間があったとしても、全員がずっと寝ているわけではありません。
わが子が長時間ぐっすり寝てしまうタイプの子だったら、あえて起こしてもらえばいいのです。そうすれば家では早く寝てくれて、結果夜間十分な睡眠をとり、日中保育園で長時間寝ないようになり良い循環が生まれます。
幼稚園に通わせていても要注意
それから、幼稚園に通う子も日中たくさん遊んで疲れてしまい、帰宅後16時や17時くらいから一瞬寝てしまうことがありますが、これも夜の睡眠に響きますよ。
もう夕方になっていたら可哀想ですが叩き起こして短時間でも寝かせないようにしましょう。
大人だって日中の30分以上の昼寝、そして15時以降に昼寝をしてしまうと寝つきが悪くなってしまうと言われていますから、子どもだったら尚更ですね。
パパの帰りが遅い
寝かしつけに奮闘してようやく眠りかかっていたのに、パパが帰ってきて遊んでしまい、目が冴えてしまうことがありますよね。
子どもと遊びたいパパの気持ちもわかりますが、子どもの身体のリズムのために協力してもらいましょう。
もう、子どもが布団に入っていたらママの代わりに傍によってトントンしてやったり、添い寝して絵本を読んであげるなどして、寝る雰囲気を壊さないようにしましょう。
玩具を出して遊んだり、高い高いをしてやったり、駆け回ったりして脳に刺激を与えて完全に起こしてしまうと、ますます寝る時刻が遅くなり翌朝に響きます。
寝る環境を作ろう
隣の部屋の電気がこうこうと付いていたり、テレビの音が聞こえてきたらなかなか寝付けません。
子どもが深い眠りに落ちるまでは音を消して、部屋の電気は薄暗くしましょう。親も一緒に寝てしまうくらいの気持ちで“寝やすい環境”を作ってあげましょうね。
週末だからとリズムを崩さない
大人は「明日は休日。金曜日、土曜日は深夜まで起きていて、朝は好きなだけ寝ていよう」とよくやってしまいます。いわゆる“寝だめ”です。
けれども、子どもにも「明日は保育園がお休みだから、夜遅くまで遊んでいてもOKだよ。明日は朝は好きなだけ寝ていていいんだよ」などとやってしまうと、たとえ昼寝をしなくともまた夜寝なくなります。
そして完全に週明けからリズムが狂います。そのためか月曜日、ボーッとしている子もいます。
土日祝日でも平日と同じ時刻に寝て起きる習慣を崩さないようにしましょう。ずれこんだとしてもせいぜい30分くらいにしましょうね。パパやママは寝ていたいと思いますが、子どもはいったん起こしてしまいましょう。
まとめ
深夜の量販店や飲食店に、幼い子どもを連れた家族を見かけることがありますが、子どもを大人の生活に付き合わせるのは心身の発達のためにはよくありませんね。
夜更かしして翌朝はギリギリまで寝かせていて、朝ごはんも食べる時間がなく、そのため便意ももよおすこともなく小学校にいくと、授業中、朝から生あくびが出てしまう状態になります。
これでは肝心な授業に集中できず、学力が低下しても仕方がないですね。
このようなことにならないためにも、来るべき小学校入学に向けて幼児期に “早寝早起き”の生活リズムを整えてみてくださいね。