未来、人は自律走行車を「ショッピングモール」として使うことになる

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カリフォルニア州にあるアートセンター・カレッジ・オヴ・デザインでは、自律走行車の乗車体験について研究が行われている。「クルマに乗る人を退屈させず、モノを売ることもできる」デザインを動画で紹介。

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自律走行車が実現しようとしている。10年以内に(イーロン・マスクを信じるのであればもっと早くに)、クルマに入って目的地を告げれば、あとはスマートフォンなどの画面を見続けていられるようになるだろう。

クルマが単なる「車輪付きの部屋」になれば、閉ざされた部屋の中で退屈している人々を楽しませる新しいチャンスが生まれるだろう。もちろん、物を売る機会も。

そうした未来の姿がどういったものになるかを、カリフォルニア州パサデナにあるアートセンター・カレッジ・オヴ・デザインの学生たちが研究している(この学校の卒業生には、BMWやLexusといった著名な自動車メーカーのデザイナーたちも多い)。彼らの研究対象は、自律走行車の技術的な問題ではなく、その乗車体験だ。

これは14週間にわたる研究プロジェクトで、学生たちはアーティストやロケット科学者など、さまざまな人たちと共同で研究を進めている。人々が自律走行車の技術を信頼できるようにする方法や、ライドシェアリングをパーソナルな体験にする方法、さらには、「フェラーリ」のような昔ながらのガソリン車の乗車体験を新しいものにする方法を研究しているのだ。

そうしたヴィジョンは、すぐに実現されていく可能性がある。ウーバー(Uber)はボルボと提携して、ピッツバーグで自律走行車の配車サーヴィスを始めている(日本語版記事)。ただし、念のためバックアップドライヴァーがハンドルを握っているものだ。

ゼネラルモーターズ(GM)も、リフト(Lyft)と提携(日本語版記事)して同じようなサーヴィスを開発中だ。フォードは、2021年までに自律走行車を発売することを表明している。そして、テスラ・モーターズは先日、「Tesla Network」という名の新しいライドシェアリングサーヴィスを2017年にスタートさせる可能性を示唆した。

※ 冒頭の動画では、自律走行車のUIをデザインするいくつかのグループが登場している。以下は、そのひとつArviによるデモ動画。ARディスプレイを組み合わせて、店の広告やゲームが可能になっている。

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