フォルクスワーゲン(VW)が電動化を軸にした「e-mobility」戦略に伴い、EV「e-ゴルフ」のパワートレーンを強化。来年4月から本社工場に加え、ガラス張りの外観が特徴のドレスデン工場でも生産するそうです。

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米ロサンゼルスモーターショー16で公開された新型「e-ゴルフ」は、駆動用リチウムイオンバッテリーの容量が24.2kWhから35.8kWhに拡大されており、航続距離がこれまでの約1.5倍となる300km(NEDCモード)に拡大。

急速充電器なら1時間程度で80%の充電が可能になっているといいます。

搭載モーターの出力は116psから136psに引き上げられ、0‐100km/h加速が9.6秒と、約1秒以上短縮している模様。

VWはディーゼル車の排ガス不正問題に伴い、11月22日に米国でのディーゼル車販売から撤退する方針を表明。

不正対象車は全世界で1,100万台にのぼり、数百万件の訴訟が発生。同社は制裁金やリコールなどの費用として約2.2兆円を引き当てているそうです。

こうした状況を受け、VWを率いる立場となったマティアス・ミュラー社長(画像左)は同社の再生に向け、EVやモビリティーサービスの強化策を打ち出しました。

組織改革により、新たな収益基盤を構築すべく、11月18日にはグループ販売台数の6割を占めるVW乗用車部門を中心に最大3万人の従業員を削減する方針を表明。

またVWブランドの乗用車部門責任者として、これまでBMWの技術開発部門を率いていたヘルベルト・ディース氏をCEOに起用して立て直しを急いでいます。

ディース氏は今年のパリ国際自動車ショーで、テスラやアップルなどを標的に、EVやコネクテッドカー開発に重点を置くことを明かしています。

すでに2025年までの経営戦略「TRANSFORM 2025+」を発表しており、今後、収益性の高いSUV開発に注力。2020年までに19モデルのSUVを揃える考えで、2025年までに年間100万台のEV販売を目指すとしています。

EV戦略を前面に押し出して一大改革に踏み出したVWの今後の動きが注目されます。

(Avanti Yasunori・画像:フォルクスワーゲン)

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