8日、韓国・ソウル新聞によると、韓国への終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定や日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)締結による中韓関係の冷え込みが、訪韓中国人観光客の激減という形で表れている。写真はソウル。

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2016年12月8日、韓国・ソウル新聞によると、韓国への終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定や日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)締結による中韓関係の冷え込みが、訪韓中国人観光客の激減という形で表れている。特に影響が大きいのが、一時は中国人であふれたソウルの明洞や東大門の商店や問屋だ。

中国人に人気のショッピングストリートとして知られた明洞の場合、今年7月に92万人近く訪れた中国人観光客が10月には68万人余りと、3カ月で25%近く減少した。ある飲食店の店主は、「GSOMIA締結の発表直後からうそのように中国人が来なくなり、売り上げは2割以上減った」と嘆く。11月初めごろこそ店頭に中国人らが行列していたクッパ(スープかけご飯)店も、今月になって昼時にも空席が目立つ。

中国人観光客が好む屋台の被害はさらに大きい。客の8割が中国人だったというキムさんの屋台は、最近になって売り上げが4割ほど減少したという。

衣料品をメーンに扱う東大門市場でも、これまで買い付けに来ていた中国人商人の姿が最近は大幅に減っている。衣料品問屋で働き25年目というイさんは「昨年の今ごろと比べ売り上げが35%も落ちた。こういう雰囲気が来年春まで続けば、東大門で生き残れる店はないだろう」と話す。親しい中国人商人からは中国で反韓感情が強まっていると伝え聞いており、特に日韓GSOMIAに関しては「朴槿恵(パク・クネ大統領)が習近平(シー・ジンピン国家主席)の背中に刀を突き刺した」と表現し怒りをあらわにする中国人もいたという。

韓国の旅行業界では、こうした厳しい状況は当分続くとみている。関係者の一人は「政治的な問題が原因だとすれば、中韓関係が良くならない限り、中国人観光客の増加は見込めないだろう」と話した。

これについて韓国のネットユーザーからは「指導者一人を間違って選んだせいで国がとんでもないことに…」「THAAD配備の報復が始まったんだね。こうなることも予想できなかったとすれば、大統領は本当に無知だな」「朴槿恵逮捕と同時にTHAAD配備を撤回しよう」「自業自得。朴槿恵や与党に投票した人へのプレゼントだ」「恨むなら朴槿恵を恨め」など、政府や大統領批判の声が多数寄せられている。

また一方で、「今まではもうかってたんだろ。内需をばかにして」「中国人ばかり優遇して自国民をクズ扱いしたからだ」「韓国で商売するのに、中国人がいないと維持できない店なんて存在理由がないよ」「単に元の状態に戻るだけ。もともともうかってたわけじゃないでしょ」「いつまで中国人でもうかると思ってたの?そろそろ高品質と多様性にチャレンジして」など、韓国観光業界の姿勢を糾弾するコメントも目立った。(翻訳・編集/吉金)