安心してジェフ・ニコルズ監督に任せたと語るジョエル・エドガートン

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 演技派俳優ジョエル・エドガートンが、異人種間の結婚を描いたオスカー候補の話題作『ラヴィング(原題) / Loving』について、ジェフ・ニコルズ監督と共に、11月18日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。

 1958年に白人男性リチャード(ジョエル)と黒人女性ミルドレッド(ルース・ネッガ)は、人種を超えた愛情から結婚したものの、当時バージニア州で異人種間結婚は違法とされていたため、逮捕されてしまう。だがミルドレッドは、この理不尽な法律に対抗するため弁護士の助けを得て、法の改正を政府に求めていく。映画『MUD マッド』のジェフ・ニコルズがメガホンを取った。

 本作は法廷でのドラマシーンが少なく、あえてささいな夫婦の生活に焦点を当てている。「これは、アメリカの最も素晴らしいラブストーリーの一つだ。僕自身も結婚して8年だが、何が愛で、何が結婚で、何が献身かを考えたときに、それは普段の生活のささいな出来事にあると思っている。アニバーサリーや大きな(家族の)イベントではなく、ごくありふれた時間にあり、そんなときにお互いの愛情を表現する」とジェフは語った。彼は、初めてリチャードとミルドレッドのドキュメンタリーを鑑賞した際に、彼らの観点で映画を描きたいと思ったそうだ。

 オーストラリア出身のジョエルは、バージニア州のリチャードを演じる上で、アクセントの懸念はなかったのか、との質問に「懸念はなかったが、(『ミッドナイト・スペシャル(原題) / Midnight Special』の後)再びジェフとタッグを組めることに興奮し、安心して彼に任せられた。ただジェフと話した際に、俳優やスタッフが当時の衣装やデザインの本質を理解していたため、努力して真実味のある演技をする責任は僕もルースも感じていた。実在のリチャードは個性的な歩き方、しゃべり方、動き方をするが、あるときは全くしゃべらないこともあった」と答えた。

 ジェフの演出についてジョエルは「ある監督は、たくさんのカメラをセットアップして、あらゆる角度で撮影し、その(映像の)精密さや芸術性を編集によって生み出し、撮影現場では多くの選択を楽しむ。それとは逆に、事前に多くの下準備をする監督がいて、それがジェフだ。そんな(事前に)キャラクターを思慮深く考え、あらゆるアングルも考えた上で撮影現場に臨むと、セットで起きる即興的なことにも対応できる」と称賛した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)