12月1日付けでEVの開発や戦略を担当する「EV事業企画室」を社内に設置したトヨタ自動車。

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既存の社内組織に属さない、独立した社内ベンチャー的な組織運営を目指しており、意思決定を迅速化することで、EVの早期商品化につなげる考えとしています。

「EV事業企画室」は豊田章男社長直轄の組織で、加藤光久・寺師茂樹 両副社長を統括役員に、室長には現行4代目プリウスの開発を手掛けた豊島浩二氏が就任。豊田自動織機、アイシン精機、デンソーからも人材を募り、僅か4名で構成されています。

欧州に目を向けると、世界販売台数で依然競合するVWが先頃、パワートレーンを強化した「e-ゴルフ」を発表。

駆動用のリチウムイオンバッテリーの容量を24.2kWhから35.8kWhに拡大、航続距離が約1.5倍に拡大しており、急速充電器を使えば約1時間で80%の充電が可能になっているといいます。

また、パリモーターショー16では同社が今後投入するEVの考え方を具現化したコンセプトカーで電動車用に開発した新世代のモジュラープラットフォーム「MEB」(Modular Electric Platform)を採用する「I.D.」を出展

VWはディーゼル車の排ガス不正問題に伴い、11月22日に米国でのディーゼル車販売から撤退する方針を表明しており、今後は同市場にSUV系を中心としたEVを投入する模様。

VWに限らず、ダイムラーも電動パワートレイン車に特化した新ブランド「EQ」を立ち上げており、今秋開催されたパリモーターショー16に同ブランド初となる「ジェネレーション EQ」を出展。

2019年に同タイプのディーゼル車並みの価格で市販予定で、2025年までに「EQ」シリーズを10車種投入、販売台数の15-25%をEV化する計画といいます。

BMWも今春、電動化による新戦略「ナンバーワン・ネクスト」を発表するなど、電動化への動きを活発化させています。

ちなみに、欧州では各自動車メーカーが共同で合弁会社を設立、幹線道路に超急速充電ネットを展開しようと動いているようで、これが実現した場合、ガソリン車並みの短時間で電力補給が可能になるとか。

こうした情勢の中、トヨタ自動車は昨年10月に「トヨタ環境チャレンジ2050」を発表、2050年の「脱エンジン」を宣言。

HV・PHV「プリウス」などのハイブリッド車で先行、FCV(燃料電池車)「ミライ」の量産・市販化で先鞭をつけた同社が、少数精鋭の「EV事業企画室」から今後、どのようなクラスの、どのようなモデルを繰り出してくるのかが大いに注目されます。

(Avanti Yasunori)

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