画像の比較(左:8Kスーパーハイビジョン画質、右:ハイビジョン画質)(写真: NTTデータ研究所の報道資料より)

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 NTTデータ経営研究所は6日、超高精細な映像の撮影・表示を可能とする「8Kスーパーハイビジョン技術」(以下、8K技術)を遠隔医療に活用するための実証実験を行うと発表した。

 実証実験は、8K技術が臨床に応用可能な範囲や、医学的な効果検証を確認するために行われ、同社の他にも、NHKエンジニアリングシステム、NHKエデュケーショナル、NTTコミュニケーションズ、スカパーJSATなどの企業が参加する。

 実験が行われる背景には、超高齢化社会における医療需要に対応するための医師不足をどう補うかという課題がある。その解決策のひとつが、医療機関間で患者に関する画像等を共有し、遠隔で専門医の診療アドバイスを実施することで専門医不足を補う「遠隔治療」であり、その遠隔治療精度の高度化だ。

 8K技術は、日本発の次世代放送技術として開発され、従来のハイビジョン画質の約16倍にあたる3,300万画素の超高精細画像の撮像・記録・伝送・表示が可能。この画素の密度は人間の網膜に迫ると言われており、高い臨場感と実物感を保持した医療現場の映像を遠隔地に伝えることができるため、従来の遠隔医療では対応が困難であった細かな病変の発見等が期待されている。

 今回の実証実験では、「遠隔病理診断モデル」と「遠隔診療支援モデル」の二つの遠隔医療のモデルを選定し、医学的観点から効果を発揮するかどうか、また、医療機関間での伝送や画像の技術的な課題はないか等について検証が行われるという。

 「遠隔病理診断モデル」では、2017年1月下旬より、8Kカメラをセットした遠隔操作顕微鏡システムを構築し、虎の門病院と東京大学医学部附属病院との間にて、遠隔病理診断モデルに関する実証実験を行う。

 「遠隔診療支援モデル」では、今年12月中旬より、8Kカメラを活用した遠隔医療システムの構築を行い、長崎県の離島にある上五島病院と、実際に患者を診療する長崎大学病院との間にて、遠隔診療支援モデルに関する実証実験を行うという。