ヒジャブを着用せず外出した女性に非難殺到(出典:https://www.thesun.co.uk)

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イスラム教を国教とするサウジアラビアでは、国民が他の宗教を信仰することを厳しく禁じている。そのためイスラムの教えに少しでも背くようなことをすれば、大勢で糾弾されてしまうのだ。このほど、ある女性がヒジャブを着用せずに撮った写真をツイッターに投稿したところ、たちまち炎上し「この女を死刑にしろ」という声まであがっていることが各英紙で報じられた。

サウジアラビアの首都リヤドで、マラク・アル・シーフリさんという女性がイスラム教女性信者の伝統的な衣装であるヒジャブ(頭髪を隠すスカーフ)やアバヤ(目と手足の先以外を覆い隠す衣装)を着用せずにツイッターに写真を投稿したことで炎上騒ぎとなっている。

伝統的な民族衣装を無視した女性の格好に、ユーザーたちは「この女を死刑にして遺体を犬に与えろ」「血祭にしろ」「頭部を切断しろ」などと過激な言葉を投げかけた。『International Business Times』によると、21歳のある学生がアラビア語で書かれた批判を英語に翻訳したところ「多くの過激派がシーフリさんを脅迫している」という。

シーフリさんは後に投稿を削除、アカウント自体も削除している。

しかしその一方で、「サウジ女性の抵抗と勇気には感心した」「差別的なアバヤなどの衣装に関して、抗議活動を行う時なのでは」といったシーフリさんの勇気ある行為に称賛の声を寄せている人もいるようだ。また「シーフリさん、大丈夫かな」と彼女の安否を気遣うコメントも見受けられる。

シーフリさんに対して多くの擁護論が寄せられているが、ネット上ではシーフリさんへの処罰を求めるハッシュタグまで登場しており、この一件はサウジアラビアの宗教への戒律がいかに厳しいものであるかを如実に物語っているといえよう。

出典:https://www.thesun.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)