2017年の世界経済はこの「4大課題」に左右される

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 2017年の世界経済は見通しが難しい。それは今回ご説明するトランプノミクスの実現(米国)、EU離脱の行方(英国)、黄信号の経済(中国)、限界の金融政策(日本)といった4つの経済的課題があり、それぞれに予断を許さないからである。

米国:トランプノミクスの実現

 11月8日の米国大統領選で、大方の予想を覆し共和党のドナルド・トランプが当選した。彼はニューヨーク州クィーンズ出身の不動産王・実業家(いわゆる億万長者)である。今年70歳で、2017年1月20日に正式に米国の大統領に就任するが、その時の年齢では第40代ロナルド・レーガン大統領を抜いて最高齢だ(しかし、元気である)。

 選挙という意味では、同日に米国の国会に当たる連邦議会選挙も行われ、上院・下院とも共和党が勝利した。これは、共和党の一部の議員とは関係が悪いとはいうものの、大統領の政権運営にとっては朗報だ。現オバマ大統領は、上院は共和党、下院は民主党とねじれて苦労していたのは記憶に新しい。

 トランプの今後の政策について解説したいが、ここでは経済政策に限らせていただく。トランプ経済政策は一般的に「トランプノミクス(Trumpnomics)」と呼ばれ、同じ共和党のレーガンが行った「レーガノミクス」を彷彿させる。

 まず、規制緩和を行い経済を強化する。そして減税、とくに連邦法人税を35%から15%に減税するという。さらに、インフラ投資を1兆ドル実施するとしている。現時点では、このようにトランプノミクスは概略だけで、詳細はほとんど分からない。経済成長(率)の目標は4%だ。

 このような景気刺激型の経済政策(財政政策)を実施すると、(民間からの資金も入れるなどと言ってはいるが)副作用として財政は悪化する。財政の悪化は当然、米国債の大量発行となり、米国の長期金利(10年物国債利回り)は上昇する。そのレベルは8%ともいわれている。現在が約2.4%であり、かなりの上昇だ。しかも米国の中央銀行FRBは12月13〜14日に開催されるFOMC(連邦公開市場委員会:Federal Open Market Committee)で、短期金利も引き上げる可能性が高い。金利が為替市場に与える影響は大きく、すでに織り込みはじめ、ドル円では114円を超えている。

 さらに財務長官の人選で、為替政策はある程度読める。製造業出身の長官だとドル安、金融業出身の長官だとドル高に行く傾向がある。出身母体の影響を受けるのである。今回はゴールドマン・サックス出身であり、同じくルービンやポールソンのドル高政策を彷彿させる。

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