5日、中国の法規定改正により、偽物ハンターが絶滅する恐れがある。写真は偽物ハンター・紀万昌氏の活躍を伝える中国メディア報道。

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2016年12月5日、参考消息網によると、中国政府は故意の偽物商品購入に賠償は不必要とする新規定を検討している。

中国には偽物ハンターと呼ばれる職業がある。偽物の商品や表示と異なる商品、賞味期限切れ商品を販売した小売店に対し、売価の10倍という懲罰的罰金を科す法制度を利用し、仕事としている人々のことだ。紀万昌(ジー・ワンチャン)氏もその一人。年間3万〜4万4000ドル(約340万〜500万円)の収入があるという。

しかし賠償狙いの訴訟が乱立する中、中国政府は「故意に不良商品を購入した場合には賠償金を支払う必要はない」との新規定を導入することを検討している。偽物ハンターは賞味期限切れなど重箱の隅を突くようなクレームを寄せることが多く、消費者の権益にはつながっていないとの判断からだ。

新規定が導入されれば、偽物ハンターという仕事そのものが失われかねない。そもそも現時点でも決して楽な仕事ではないのだ。いくらもうけた、大手企業をやりこめたなど成功事例ばかりが報道されるが、現実には企業関係者から暴力を振るわれるなどさまざまなリスクがつきまとう職業だという。偽物ハンターになりたいという男性に、紀さんは「誰でもできる仕事ではない。君たちはわれわれのいい部分しか見ていないだけだ」と諭した。(翻訳・編集/増田聡太郎)